
2018-01-03:更新
2007-01-15:作成
パテントマップを作成するためには、特許検索データベースからダウンロードしたCSV形式またはXLS形式のリストデータを加工する必要があります。ここではExcelを使って特許リストからパテントマップを作成するために最低限必要なExcelの知識についてまとめてあります。
必要なExcelの機能・知識
以下の表にパテントマップ作成に必要かつ役立つExcelの機能・知識をまとめました。
機能・知識 | Excelのコマンド |
---|---|
文字操作 | 置換:[編集]→[置換] |
データ操作 | 区切り位置:[データ]→[区切り位置] |
文字列操作関数 | LEFT |
日付/時刻関数 | YEAR |
統計関数 | COUNTA |
数学/三角関数 | COUNTIF SUBTOTAL |
検索/行列関数 | HYPERLINK |
抽出 | フィルタ:[データ]→[フィルタ] |
並べ替え | 並べ替え:[データ]→[並べ替え] |
集計 | 集計:[データ]→[集計] |
分析 | ピボットテーブル:[データ]→[ピボットテーブルとピボットグラフ レポート] |
上記表の中で、特に使用頻度の高いコマンド・関数は
- 置換
- 区切り位置
- 文字列操作関数(LEFT)
- 日付/時刻関数(YEAR)
- フィルタ
- ピボットテーブル
の6つです。
最後のピボットテーブルは、リスト形式の特許データをグラフ化するためのマトリックス形式のデータへ変換する機能で、Excelによるパテントマップには必須です。
ほかの5つのコマンドや関数も重要です。特に関数(LEFT、YEAR)やフィルタは特許リストを加工して、分析用の特許リストを準備・作成する際に役立ちます。
Excelグラフの種類と形式
以下の表ではグラフのイメージ図とグラフの種類・形式、そしてパテントマップ名・パテントマップのx軸/y軸項目について整理してあります。Excelでパテントマップを作成する場合に限らず、パテントマップ作成ソフトでパテントマップを作成する際にも、役立ててもらえれば幸いです。
グラフ | グラフの種類・形式 | パテントマップ名 x軸・y軸 |
---|---|---|
|
種類:縦棒 形式:集合縦棒 |
■件数推移マップ 【x軸】出願日、公開日、登録日 【y軸】出願件数、公開件数、登録件数、審査請求数、請求項数 |
|
種類:縦棒 形式:100%積み上げ縦棒 |
■構成比マップ・シェアマップ(縦棒グラフ) 【x軸】出願人 【y軸】分析項目別件数、審査請求数、請求項数 ■構成比推移マップ・シェア推移マップ(縦棒グラフ) 【x軸】出願日、公開日、登録日 【y軸】分析項目別件数または出願人 |
|
種類:縦棒 形式:3-D縦棒 |
■件数推移マップ(3D縦棒グラフ) 【x軸】出願日、公開日、登録日 【y軸】出願人 【z軸】出願件数、公開件数、登録件数、審査請求数、請求項数 ■マトリックスマップ(3D縦棒グラフ) 【x軸】分析項目(技術的観点) 【y軸】分析項目(目的観点) または出願人 【z軸】分析項目別件数 |
|
種類:横棒 形式:集合横棒 |
■ランキングマップ・件数分布マップ(横棒グラフ) 【x軸】出願件数、公開件数、登録件数、審査請求数、請求項数 【y軸】出願人、発明者、分析項目(技術的観点、目的観点) |
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種類:折れ線 形式:マーカー付き折れ線 |
■件数推移マップ(折れ線グラフ) 【x軸】出願日、公開日、登録日 【y軸】出願件数、公開件数、登録件数、審査請求数、請求項数 |
|
種類:円 形式:円 |
■構成比マップ・シェアマップ(円グラフ) 分析項目別件数または出願人 |
|
種類:レーダー 形式:レーダーチャート |
■レーダーチャートマップ(スパイダーチャート) 分析項目別件数または出願人 |
|
種類:散布図 形式:データポイントを折れ線でつないだ散布図 |
■ポートフォリオマップ(散布図) 【x軸】出願人数(=参入企業数) 【y軸】出願件数 |
|
種類:バブル 形式:バブルチャート |
■マトリックスマップ(バブルチャート) 【x軸】分析項目(技術的観点) 【y軸】分析項目(目的観点)または出願人 【z軸】分析項目別件数 |
追記:2019年11月
Excelでのパテントマップ・グラフの実例として Patent Fast Report を参考にされるのも良いかと思います。