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2006-12-09 : 更新
2005-07-24 : 作成

 

特許公報の構成

 

特許公報の構成を下に模式図的に示します。

 

特許公報のフロントページ、つまり特許公報の1ページ目に書誌的事項や要約が書いてあります。そして、2ページ目以降に【特許請求の範囲】(クレーム)や【発明の詳細な説明】、【図面】が掲載されています(登録特許公報では要約が掲載されていないため、1ページ目の下半分から【特許請求の範囲】(クレーム)が掲載されています)。

 

図 特許公報の構成

特許公報の構成

 

特許公報の構成を把握する際、

 

発明とは何らかの課題を解決するためのもの

 

であると認識することが最も重要です。つまり、

 

何か困ったことがあって、それを解決するために発明しました

 

ということです。

 

 

特許公報の読み方

 

上記の重要なポイントを踏まえて特許公報の内容(=発明の内容)を把握する読み方に入ります。

 

まず【要約】や【発明の属する技術分野】で、技術の概要を把握します。

 

次に【発明の詳細な説明】の中に書いてある【発明が解決すべき課題】を読んで、どういう課題があるのか(つまりどういうことで困っているのか)把握します。

 

この課題に対して、解決手段を述べているのが【発明の詳細な説明】の中に書いてある【課題を解決するための手段】になります。この【課題を解決するための手段】を技術的思想として抽象的にまとめたものが【特許請求の範囲】になります(※実はこの【課題を解決するための手段】に書かれている内容は【特許請求の範囲】とほぼ同じで抽象的な表現であることが多い)。

 

【課題を解決するための手段】を具体的に説明しているのが【発明を実施するための最良の形態】、【実施例】になります。特許法36条4項1号で定義されているように【発明の詳細な説明】はその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者(=当業者と言います)がその実施をすることができる程度に明確かつ十分に記載したものであること、が求められています。

 

[特許法第三十六条]

4  前項第三号の発明の詳細な説明の記載は、次の各号に適合するものでなければならない。
一  経済産業省令で定めるところにより、その発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者がその実施をすることができる程度に明確かつ十分に記載したものであること。

 

抽象的な表現の【特許請求の範囲】と具体的な表現の【実施例】のいずれかで解決手段について理解をすれば、特許公報の内容(=発明の内容)を理解することが出来ます。

 

今まで説明してきたのは一般的な特許公報の読み方で、特許公報1件1件の中身を把握・理解するための読み方です。どちらかと言えば技術者・開発者向けの特許公報の読み方つまり、特許の技術的内容を理解する読み方と言えるかと思います。

 

特許公報の読み方には大きく分けると2種類あります。

 

  • 技術情報的な読み方
  • 権利情報的な読み方

 

これは特許情報が技術情報であると同時に、権利情報でもあるという2面性を持った情報の性質にも寄ります。

 

技術情報的な読み方は、これまで説明してきたような読み方で対応できます。

 

しかし権利情報的な読み方では、主に【特許請求の範囲】に記載された発明の技術的範囲を特定する必要がありますので、注意深く読んでいく必要があります。特に読み方として重要なのは上位概念、下位概念を意識しながら読んでいくことです。

 

[特許法第七十条 (特許発明の技術的範囲)]

特許発明の技術的範囲は、願書に添付した特許請求の範囲の記載に基づいて定めなければならない。
2  前項の場合においては、願書に添付した明細書の記載及び図面を考慮して、特許請求の範囲に記載された用語の意義を解釈するものとする。
3  前二項の場合においては、願書に添付した要約書の記載を考慮してはならない。