2006-12-09 : 更新
2005-07-24 : 作成

 
以下では日本の公開特許公報の構成について説明していきます。

 

特許公報のことを特許明細書と呼ぶ場合もあります。まず日本の公開特許公報が発行されるまでの流れを以下のフロー図に示します。

 

手続・発行公報 説明
出願 特許法第36条に記載(以下参照)
出願日から18ヶ月(1年半)
出願公開
公開公報
(公開・公表・再公表)
特許法64条に記載(以下参照)
審査請求(現在は出願から3年以内)
特許庁審査官による審査
登録公報 ※早期審査などを利用すると、公開公報発行前(つまり出願日から18ヶ月前)に登録公報が発行されることもある。公開公報よりも登録公報が先に発行される場合は、登録公報のフロントページに要約が掲載される。

 

まず発明したら、特許庁へ特許として出願する必要があります(特許出願)。この特許出願については特許法第36条に記載されています。

 

[特許法第三十六条]

特許を受けようとする者は、次に掲げる事項を記載した願書を特許庁長官に提出しなければならない。
一  特許出願人の氏名又は名称及び住所又は居所
二  発明者の氏名及び住所又は居所
2  願書には、明細書、特許請求の範囲、必要な図面及び要約書を添付しなければならない。
3  前項の明細書には、次に掲げる事項を記載しなければならない。
一  発明の名称
二  図面の簡単な説明
三  発明の詳細な説明
4  前項第三号の発明の詳細な説明の記載は、次の各号に適合するものでなければならない。
一  経済産業省令で定めるところにより、その発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者がその実施をすることができる程度に明確かつ十分に記載したものであること。
二  その発明に関連する文献公知発明(第二十九条第一項第三号に掲げる発明をいう。以下この号において同じ。)のうち、特許を受けようとする者が特許出願の時に知つているものがあるときは、その文献公知発明が記載された刊行物の名称その他のその文献公知発明に関する情報の所在を記載したものであること。
5  第二項の特許請求の範囲には、請求項に区分して、各請求項ごとに特許出願人が特許を受けようとする発明を特定するために必要と認める事項のすべてを記載しなければならない。この場合において、一の請求項に係る発明と他の請求項に係る発明とが同一である記載となることを妨げない。
6  第二項の特許請求の範囲の記載は、次の各号に適合するものでなければならない。
一  特許を受けようとする発明が発明の詳細な説明に記載したものであること。
二  特許を受けようとする発明が明確であること。
三  請求項ごとの記載が簡潔であること。
四  その他経済産業省令で定めるところにより記載されていること。
7  第二項の要約書には、明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した発明の概要その他経済産業省令で定める事項を記載しなければならない。

 

36条に書いてあることをまとめると、特許を受けたい場合は願書を提出する必要があり、その願書には明細書・特許請求の範囲(クレーム)・図面・要約書を添付する必要があります。

 

特許出願された書類(願書・明細書・クレーム・図面・要約書)は、特許法64条の出願公開に基づいて公開されます。

 

[特許法第六十四条]

特許庁長官は、特許出願の日から一年六月を経過したときは、特許掲載公報の発行をしたものを除き、その特許出願について出願公開をしなければならない。次条第一項に規定する出願公開の請求があつたときも、同様とする。
2  出願公開は、次に掲げる事項を特許公報に掲載することにより行う。ただし、第四号から第六号までに掲げる事項については、当該事項を特許公報に掲載することが公の秩序又は善良の風俗を害するおそれがあると特許庁長官が認めるときは、この限りでない。
一  特許出願人の氏名又は名称及び住所又は居所
二  特許出願の番号及び年月日
三  発明者の氏名及び住所又は居所
四  願書に添付した明細書及び特許請求の範囲に記載した事項並びに図面の内容
五  願書に添付した要約書に記載した事項
六  外国語書面出願にあつては、外国語書面及び外国語要約書面に記載した事項
七  出願公開の番号及び年月日
八  前各号に掲げるもののほか、必要な事項
3  特許庁長官は、願書に添付した要約書の記載が第三十六条第七項の規定に適合しないときその他必要があると認めるときは、前項第五号の要約書に記載した事項に代えて、自ら作成した事項を特許公報に掲載することができる。

 

出願公開は特許出願日より1年6ヵ月後(18ヵ月後)にされます。公開特許公報は最新の技術情報ではなく、1年半前に出願された技術情報であることをしっかりと認識する必要があります。出願公開される内容は64条2項に書いてある項目です。

 

なお特許出願後に出願人から審査請求がなされ、審査官による審査の後に登録となった場合、登録特許公報が発行されます(特許法第六十六条)。

 

[特許法第六十六条]

第66条 特許権は、設定の登録により発生する。
2 第107条第1項の規定による第1年から第3年までの各年分の特許料の納付又はその納付の免除若しくは猶予があつたときは、特許権の設定の登録をする。
3 前項の登録があつたときは、次に掲げる事項を特許公報に掲載しなければならない。ただし、第5号に掲げる事項については、その特許出願について出願公開がされているときは、この限りでない。
1.特許権者の氏名又は名称及び住所又は居所
2.特許出願の番号及び年月日
3.発明者の氏名及び住所又は居所
4.願書に添付した明細書及び特許請求の範囲に記載した事項並びに図面の内容
5.願書に添付した要約書に記載した事項
6.特許番号及び設定の登録の年月日
7.前各号に掲げるもののほか、必要な事項《改正》平14法0244 第64条第3項の規定は、前項の規定により同項第5号の要約書に記載した事項を特許公報に掲載する場合に準用する。