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Vol.053(2008-02-12)


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━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━2008.02.12━


【本号のテーマ】

  欧州特許検索入門(1)

          特定技術分野の出願動向を調べる(1)





■Contents━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
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 1:特許検索のネタ

 2:欧州特許庁データベースesp@cenet
  2-1: esp@cenetガイドツアー
  2-2: esp@cenetのカバレッジ(収録範囲)
  2-3: esp@cenetの検索メニュー

 3:特許検索の鉄則



1:特許検索のネタ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
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前回まで、米国特許検索入門「特定技術分野の出願動向を調べる」ということ
で日本経済新聞で取り上げられたトヨタのロボット開発をテーマとして、計5
社の米国特許出願動向を調べてきました。


今回からは欧州特許検索入門ということで、ヨーロッパ特許庁データベースの
esp@cenetを使った特許検索方法について解説していきます。


実はこのメルマガを始めて2年弱ですが、最初の頃にesp@cenetを使った検索
方法について少し取り上げたりしているのですが、しっかりと取り上げるのは
今回が初めてです。あまりesp@cenetを使いこなせていないなぁと感じている
方は是非とも今回のシリーズでesp@cenetの使い方を習得してもらえれば、と
思います。


さて、これまで日本・米国において日本経済新聞で取り上げられた「トヨタの
ロボット開発」をトリガーとして


        トヨタ
        ホンダ (本田技研工業)
        ソニー
        ファナック
        安川電機


の5社のロボット関連特許の日本・米国における出願状況の把握を目的として
検索式の作成を行ってきました。今回からは欧州バージョンです。


ちなみに日本・米国における5社のロボット関連特許件数推移は以下のURLに
グラフとして掲載しています。


◆日本
 http://www.e-patentsearch.net/mailmagazine/vol46graph_jp.gif

◆米国
 http://www.e-patentsearch.net/mailmagazine/vol52graph_us.gif





2:欧州特許庁データベースesp@cenet━━━━━━━━━━━━━━━━━━
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欧州特許(EP特許)を調べるためには、欧州特許庁(EPO:イーピーオー)のデータ
ベース


   esp@cenet ※エスパセネット、イスパセネットなどと呼びます

   英語版 :http://ep.espacenet.com/
   日本語版:http://ep.espacenet.com/?locale=jp_EP


を使います。まずはこのesp@cenetについて、どのようなデータベースなのか
知っていただきたいと思います。




━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━2-1:esp@cenetガイドツアー


最近esp@cenetに日本語ガイドツアーができました。

http://www.european-patent-office.org/wbt/espacenet_jp/assistant.php

構成としては

 esp@cenetガイドツアー(全8章の概略)
 T1 スタートするには
 T2 検索結果一覧
 T3 検索&検索キー
 T4 分類
 T5 検索ストラテジー
 T6 特許文献
 T7 ヒントと検索技術
 T8 esp@cenetの新しい特徴

のように大きく9つに分かれています。それぞれ解説ページの最後にトレーニ
ングがあり、選択問題で理解度をチェックすることができます。正答率が出る
ので、あまり良くできなかった章については再度受講すると良いでしょう。


こちらをじっくり読んでいただいた方が分かりやすいかもしれませんが、無視
して独自に解説を進めさせていただきますね(笑)。



━━━━━━━━━━━━━━━━━2-2:esp@cenetのカバレッジ(収録範囲)


esp@cenetは欧州特許庁のデータベースなので、収録されているのは欧州特許
だけだろう、なんて思っていませんか?


実はesp@cenetは全世界の特許を収録しています。全世界といっても全てでは
ありません。しかし73の国・地域について収録しているんです。


◆esp@cenetヘルプ [Worldwide Database - Detailed Coverage]

http://ep.espacenet.com/help?locale=en_EP&method=handleHelpTopic&topic=detailedcoverage

この一覧表のJP(日本)のところを見てみましょう。


  Code Documents Oldest          Most recent
JP   9,719,736  JP46026238 (29/07/1971) JP2007336763  (27/12/2007) 
   B 1,486,853  JP36008730B (26/06/1961) JP10747284B  (06/05/1998) 
   C 1,198,488  JP746395C  (23/10/1974) JP2139594C   (18/12/1998) 
   T  400,133  JP54500001T (26/07/1979) JP2007538490T (27/12/2007) 
   U 3,721,482  JP46000001U (13/09/1971) JP2001000044U (26/12/2001) 

                 (Table is current as of   20080204)


Oldestと書いてあるのが、収録範囲で最も古いものです。Most recentが最も
最新のものです。この一覧表をメルマガ用にコピー&ペーストした際の更新日
が2008年2月4日です。

そうすると、コード種別が付与されていない1行目は公開公報なので、現時点
で2007年12月27日分までが収録されている、つまり収録のタイムラグが2ヶ月
ほどあることが分かります。またいつ頃から収録されているかというと1971年
です。1971年といえば公開公報が発行開始年ですから、公開公報は発行当初か
らほぼ収録されています。なおコード種別Tは公表です。公表も公開と同じく
2007年12月27日まで収録されています。

コード種別Uは実用新案ですが、Most recent が2001年12月26日となっていま
す。つまり実用新案に関しては2001年で収録がストップしており、2001年以降
発行されている実用新案はesp@cenetで調べることができません。


もちろん日本の実用新案をesp@cenetで調べようとする日本人はあまりいない
と思いますが、カバレッジをしっかりと見て、


 ・調べようとしている国は収録されているか
 ・調べようとしている種別(特許・実用新案)は収録されているか
 ・調べようとしている種別の収録期間は十分か


について確認するようにしましょう。



━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━2-3:esp@cenetの検索メニュー


esp@cenetには大きく4つの検索メニューがあります。

http://ep.espacenet.com/

へ行くと、左側に以下のようなメニューが表示されます。


a) Quick Search (クイツクサーチ)
  Search with keywords, or for persons or organisations
  キーワード検索 又は個人名や法人名(機関、会社など)の検索
b) Advanced Search (高度の検索)
  Search using any of the available fields
  入カ画面検索
c) Number Search (番号検索)
  Search using publication, application, priority or NPL reference
  number
  公報番号、出願番号または優先権主張番号による検索
d) Classification Search (分類検索)
  Browse or search the Classification System of the European Patent
  Office
  走査検索または欧州特許庁の分類システム検索


特許そのものを調べる場合はa)〜c)を使います。d)はEP特許独自の分類体系で
あるECLA(欧州特許分類:イークラ・エクラなどと呼ぶ)を調べる場合に使いま
す。


3つの検索メニューと検索キーをまとめると以下のようになります。


━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
     | Quick Search  |  Advanced Search  | Number Search |
     |(クイツクサーチ)|    (高度の検索)   |   (番号検索)  |
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
番号   |   ×    |     ○     |   ○    |
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
日付   |   ×    |     ○     |   ×    |
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
出願人  |   ○    |     ○     |   ×    |
発明者  |        |           |        |
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
技術用語 |   ○    |     ○     |   ×    |
キーワード|        |           |        |
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
特許分類 |   ×    |     ○     |   ×    |
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━


今回は5社のロボット関連特許を抽出する際に、IPC(国際特許分類)を使うので
Advanced Search (高度の検索) を利用して行きます。



今回はesp@cenetの基本的な知識についてまとめておきました。次回から実際
に具体的な検索方法について解説していきます。



3:特許検索の鉄則━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

本号の解説の中から3つを特許検索の鉄則としてまとめます。


■特許検索の鉄則117

 esp@cenetには73の国・地域の特許・実用新案情報が収録されている


■特許検索の鉄則118

 esp@cenetの特許・実用新案の収録状況については、ヘルプ画面の
 [Worldwide Database - Detailed Coverage]で確認する


■特許検索の鉄則119

 esp@cenetには日本語版インターフェースもあり、ガイドツアーも日本語の
 ものが整備されている


 ※本シリーズでは英語版インターフェースを用いて解説していきます



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特許電子図書館を使った[特許検索のコツ]

   

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2008-03-03 : 更新