Vol.66(2008-09-24)


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       特許電子図書館を使った【特許検索のコツ】

                    http://www.e-patentsearch.net/
                    http://www.e-特許検索.net/

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━2008.09.24━


【本号のテーマ】

 特許電子図書館IPDLを使った「特許検索再入門」(6)


           特許検索式の部品−検索項目−



■Contents━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
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 1:特許検索のネタ

 2: 特許検索式の部品−検索項目−
  2-1: 前回の復習−調査対象範囲−
  2-2: 検索項目の種類

 3:特許検索の鉄則

 ◇ショートカット



1:特許検索のネタ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━


Vol.60から新シリーズ 特許電子図書館IPDLを使った「特許検索再入門」 を始
めました。4月に新たに知財部門や知財担当として配属された方々には、この
シリーズでイチから特許検索のコツ・テクニックを学んでいただければと思い
ます。


Vol.63からトヨタ自動車が発表した太陽光発電を搭載したハイブリッド車「プ
リウス」を例題として設定しています。


ハイブリッド車「プリウス」、太陽光発電を搭載 トヨタ
出所:NIKKEI.NET

http://www.nikkei.co.jp/news/main/20080707AT1D0600F06072008.html

今回の状況設定として、あなたはABC自動車の知的財産部員とします。
技術者の方から、以下のように頼まれました。


  ハイブリッド自動車の屋根にカーエアコン駆動用電源として
  太陽光発電を利用するシステムを発明をした。
  自分でキーワード検索で特許調査を行ったが、
  他の自動車メーカーからは類似の特許出願はされていないので、
  是非とも日本・米国・欧州へ特許出願を行いたい。


前号までで、マトリックを使って新規性・進歩性も考慮し調査対象範囲を決定
する方法について見てきました。今回から検索式を作成する上で、部品となる
検索項目(キーワード・特許分類)について解説していきます。



2:━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━特許検索式の部品−検索項目−
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━


━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━2-1:前回の復習−調査対象範囲−


前回のメルマガ末尾で書いたとおり、今回はマトリックスのA1,A1',B1,B1'を
調査対象範囲と決定しました。


 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
        |HEV |HEV   |HEV以外|HEV以外 |
        |エアコン|エアコン以外|エアコン |エアコン以外|
 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
 太陽光発電  | A1 |  A1’ | −   |  −   |
 (屋根設置)  |    |      |     |      |
 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
 太陽光発電  | B1 |  B1’ | −   |  −   |
 (屋根以外設置)|    |      |     |      |
 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
 太陽光発電以外| −  |  −   | −   |  −   |
 (屋根設置)  |    |      |     |      |
 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
 太陽光発電以外| −  |  −   | −   |  −   |
 (屋根以外設置)|    |      |     |      |
 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━


実際特許検索を行うためには、当たり前のことながら調査対象範囲を決めるだ
けでは検索できません。検索式を作成して、データベースで検索式を実行して
ヒットした特許公報を読み込んでいく必要があります。



━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━2-2:検索項目の種類


特許検索式を構成する部品を「検索項目」と呼びます。代表的な検索項目とし
ては以下のようなものが挙げられます。


 ・種別     (特許・実用新案)
 ・権利状況   (公開・登録)
 ・番号     (出願番号・公開番号・公告番号・登録番号)
 ・日付     ( 出願日 ・ 公開日 ・ 公告日 ・ 登録日 )
 ・出願人・権利者
 ・発明者
 ・技術分野:キーワード
 ・技術分野:特許分類(IPC、FI、Fターム)

                    ※特許検索の鉄則001に項目を追加


上記以外にも検索項目はありますが、上記8つが重要な項目です。


以下各項目について説明します。


種別については、特許だけを検索対象とするのか、それとも実用新案も含めて
検索するのかを検討します。構造的な技術について調査するのであれば、念の
ために実用新案を調査した方が良いかもしれません。


今回のように「HEV車の屋根などに太陽電池を設置する」というのは、構造
的にも単純なため、実用新案も含めて検討した方が良いでしょう。


次に権利状況ですが、特許調査の種類によって調査対象公報の権利状況を使い
わけます。侵害防止調査・パテントクリアランスであれば、登録特許を対象と
すべきです。逆に今回の設定のように出願前の先行技術調査であれば、公開だ
けを対象とすれば十分でしょう。権利状況は特許調査の種類によって洗濯しま
しょう。


番号については、何かしらの番号が分かっていれば、その番号を基に対象の特
許を知ることができます。今回のように特に番号などの情報が手元にない場合
は、後述するキーワードや特許分類を使って検索式を作成して調査しなければ
なりません。


日付は調査対象期間を限定する場合に利用します。例えば先行技術調査であれ
ば、その調査対象技術のライフサイクルなどを考慮して、どれくらい遡及して
調査すれば良いか決定します。よく分からないようであれば10〜20年を目安と
して設定すれば良いでしょう。

侵害防止調査・パテントクリアランスの場合は、特許の権利期間が出願から20
年間なので、20年前から調査を行います。無効資料調査・公知例調査であれば
無効化したい対象特許の出願日以前を調査対象期間として設定します。


 ※今回は後々特許電子図書館IPDLの公報テキスト検索を利用する予定です。
  実はこの公報テキスト検索の収録期間が公開特許1993年発行以降となって
  います。よって調査対象期間は1993年〜最新更新分までとなります。


出願人・権利者は、特に「この会社は怪しい」とか「展示会に行ったら競合の
Z社があんな技術を展示していたから、特許出願しているはずだ」というよう
なシチュエーションのときに、出願人名を利用して検索します。

発明者も同様です。学会発表などで気になる発表をしていた人がいたら、発明
者名で調べてみましょう。特許出願をしているかもしれません。


残った2つが重要な検索項目です。キーワード・特許分類のいずれも技術的な
内容に関する検索項目です。


キーワードは


 ・発明の名称
 ・要約
 ・特許請求の範囲(クレーム)
 ・発明の詳細な説明(実施例など)


などに掲載されているすべての言葉です。実際検索式を作成するときは、どこ
に(発明の名称、要約など)掲載されているキーワードであるかも重要になって
きます。これについては、実際検索式作成の号になったら解説します。


特許分類は日本であれば、


 ・IPC(国際特許分類)
 ・FI(ファイル・インデックス)
 ・Fターム


の3つが整備されています。この3つの特許分類については以下のIPDLヘルプ
にまとまっています。


 検索項目の概要:IPC・FI・Fターム

  http://www.ipdl.inpit.go.jp/HELP/pmgs/main_database.html


特許分類は特許公報のフロントページ(1ページ目)に掲載されています。全て
掲載しきれない場合は最終ページに掲載されているものもあります。


的確な特許検索ができるか否かは、最後の2つ、キーワードと特許分類の選択
に掛かっているといっても過言ではありません。


次回からは実際に検索項目の選び方に入っていきたいと思います。



3:特許検索の鉄則━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

以前の特許検索の鉄則4つを再掲します(うち1つは修正)。


■特許検索の鉄則001'
 主な検索項目として、

 ・種別     (特許・実用新案)
 ・権利状況   (公開・登録)
 ・番号     (出願番号・公開番号・公告番号・登録番号)
 ・日付     ( 出願日 ・ 公開日 ・ 公告日 ・ 登録日 )
 ・出願人・権利者
 ・発明者
 ・技術分野:キーワード
 ・技術分野:特許分類(IPC、FI、Fターム)

 の8つがあり、検索式はこの検索項目の組み合わせで作る。


■特許検索の鉄則017
 主な特許分類として

  国際特許分類IPC、FI、Fターム

 の3種類がある(その他USCやECLAなど)。


■特許検索の鉄則038
 特許調査の種類に応じて、特許公報の権利状況(公開・登録)を選択する


■特許検索の鉄則047
 同じ検索式を使っても、キーワード検索範囲が異なるとヒット件数も大きく
 異なることに注意する



━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ショートカット
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・特許電子図書館HELP 検索項目の概要:IPC・FI・Fターム

http://www.ipdl.inpit.go.jp/HELP/pmgs/main_database.html

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2008-09-21 : 更新