Vol.67(2008-10-14)


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       特許電子図書館を使った【特許検索のコツ】

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                    http://www.e-特許検索.net/

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━2008.10.14━


【本号のテーマ】

 特許電子図書館IPDLを使った「特許検索再入門」(7)


           検索項目の探し方(その1)



■Contents━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
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 1:特許検索のネタ

 2: 検索項目の探し方(その1)
  2-1: 検索項目の探し方について
  2-2: 特許分類の種類と特徴
  2-3: 検索項目の探し方の順番

 3:特許検索の鉄則

 ◇ショートカット



1:特許検索のネタ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
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Vol.60から新シリーズ 特許電子図書館IPDLを使った「特許検索再入門」 を始
めました。4月に新たに知財部門や知財担当として配属された方々には、この
シリーズでイチから特許検索のコツ・テクニックを学んでいただければと思い
ます。


Vol.63からトヨタ自動車が発表した太陽光発電を搭載したハイブリッド車「プ
リウス」を例題として設定しています。


ハイブリッド車「プリウス」、太陽光発電を搭載 トヨタ
出所:NIKKEI.NET

http://www.nikkei.co.jp/news/main/20080707AT1D0600F06072008.html

今回の状況設定として、あなたはABC自動車の知的財産部員とします。
技術者の方から、以下のように頼まれました。


  ハイブリッド自動車の屋根にカーエアコン駆動用電源として
  太陽光発電を利用するシステムを発明をした。
  自分でキーワード検索で特許調査を行ったが、
  他の自動車メーカーからは類似の特許出願はされていないので、
  是非とも日本・米国・欧州へ特許出願を行いたい。


前号では検索式を作成する上で、部品となる検索項目(キーワード・特許分類)
について解説しました。今回から実際に部品の探し方を解説していきます。



2: ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━検索項目の探し方(その1)
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━


━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━2-1:検索項目の探し方について


前回のメルマガで説明したとおり、検索項目にはキーワードや特許分類のほか
に出願人・権利者や発明者、種別、権利状況、日付などがあります。


しかし最も重要な検索項目はキーワードと特許分類の2つと言っても過言では
ありません。この2つの検索項目の選び方によっては、ノイズだらけの結果に
なってしまったり、所望の結果が得られないモレモレの調査結果になってしま
う恐れがあります。


これから主な検索項目であるキーワード、特許分類の探し方について解説して
いきますが、その前に簡単に特許分類についておさらいしておきましょう。



━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━2-2:特許分類の種類と特徴


日本で利用されている特許としては主に以下の3つがあります。


◆国際特許分類(IPC: International Patent Classification)

◆ファイル・インデックス(FI: File Index)

◆ファイル・フォーミング・ターム(Fターム: File Forming Term)


※なお、米国では米国独自の米国特許分類(USC)が、欧州では欧州独自の
 欧州特許分類(EPC,ECLA)があります。


国際特許分類というのは名前のとおり、国際的に取り決められている特許分類
ですから万国共通の特許分類です。ただしアメリカは独自分類を優先して付与
しているため、国際特許分類の精度付与は低いと言われています。


ファイル・インデックス(以後FI)とファイル・フォーミング・ターム(以後Fタ
ーム)は日本独自の分類体系です。 詳細な説明については特許電子図書館の以
下の【検索項目の概要】を参照していただくとして、

http://www.ipdl.inpit.go.jp/HELP/pmgs/database/format_summary.html

ここでは手短かに以下の点だけ覚えておいてください。


 ポイント1:IPCとFIは似ている
 ポイント2:FタームはIPC・FIとは全く異なる
 ポイント3:Fタームは全文対象で付与される
 ポイント4:それぞれの特許分類は改定される


FIというのは、もともとIPCをベースにしてさらに細分化した特許分類なので
似ています。しかしFタームというのは、IPC・FIのように技術観点の特許分類
だけではなく「高効率化」や「低コスト化」といった課題・目的といった分類
項目も整備されているのが特徴です。


さらに、FタームとIPC・FIの違いとして、Fタームは全文中の記載(実施例など
)についても付与されます。これが、発明のポイント(特許請求の範囲)につい
て付与されるIPCやFIと異なります。


Fタームで検索すると「何でこんな公報までヒットするんだろう?」と感じる
方もいるかと思いますが、それはFタームが全文を対象に付与しているからで
す。


調査の目的・検索の種類によって、IPC・FIを使うか、Fタームを使うか、使い
分けると良いでしょう。


最後に重要なポイントとして「それぞれの特許分類は改定され」ます。
改定については特許分類を実際に探す際に解説していきますが、ここでは改定
されるから注意する、ことを覚えておきましょう。


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特許分類の改定状況
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IPCは以前5年に1回の改定でした。しかし第8版以降は不定期での改定となって
います。

◆IPC第8版(2006.01) 分類表及び更新情報 (差分分類表) (日本語版)

http://www.jpo.go.jp/shiryou/s_sonota/kokusai_t/ipc8wk.htm

◆IPC改正表選択

http://www5.ipdl.inpit.go.jp/kaisei/KaiseiIndex.html

他にFIやFタームの改正状況は以下のURLより調べることができます。

◆FI改正状況

http://www.jpo.go.jp/shiryou/s_sonota/f_i_kaisei.htm

◆Fターム改正状況:テーマ改廃情報

http://www.jpo.go.jp/shiryou/s_sonota/theme_kaihai.htm

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━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━2-3:検索項目の探し方の順番


さて、特許分類について確認しました。次に検索項目の探し方の順番を考えて
みましょう。


答えを言ってしまうと、先にキーワードをある程度洗い出してから特許分類を
探して、その後にキーワード・特許分類を補足するのが効率的だと思います。


つまり


 1)キーワード (ラフに)
 2)特許分類
 3)キーワード・特許分類 (補足・追加)


となります。


特許分類というのは以下のようになっています。


B60K6/00 相互または共通の推進のための複数の異なった原動機の配置または
     取付け,例.電気モータおよび内燃機関からなる混成型推進方式
     [5, 2007.10]  


ハイブリッド車に関連する特許分類B60K6/00です。


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職業病:担当技術分野と特許分類
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 長いこと特許調査に従事していると、ハイブリッド車を調べるときには
 B60K6/00があったなぁ、とすぐに思いつきます。
 
 他にもいくつか担当している技術分野のIPCやFI・Fタームは言えるよう
 になります。

 逆にある特定の技術分野の特許分類がすぐにいえなかったり、改定状況や
 その特許分類の問題点を把握していない場合は、その技術分野については
 詳しくない担当者であると考えられます。

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このB60K6/00を探す方法には


 1)知っている
 2)関連特許公報に付与されている
 3)パテントマップガイダンス・PATOLISサーチガイドで調べる


の3通りが考えられます。1)のように知っていれば問題ありませんが、それは
なかなか難しい。2)については関連する公報を持って入れば、その公報に付与
されている特許分類は参考になります。しかし、毎回関連公報があるとは限り
ません。


となると、3)の特許電子図書館のパテントマップガイダンスかPATOLISサーチ
ガイドから探すことになります。


特許電子図書館のパテントマップガイダンス

http://www5.ipdl.inpit.go.jp/pmgs1/pmgs1/pmgs

PATOLISサーチガイド

http://search.p4.patolis.co.jp/search.html

このサイトではIPC・FI・Fタームをキーワードから探すことができます。
                ~~~~~~~~~~

下線部を引きましたが、特許分類には定義文がついています。この定義文を
キーワードで検索することが特許分類を探すことに他なりません。


つまり、特許分類を探すためにはキーワードが必要なのです。


そのため、検索項目の探し方の順番としてキーワードの洗い出しを一番始めに
行うことにしています。この洗い出したキーワードを基にして特許分類を探す
のです。



次回は検索項目の探し方(その2)として、キーワードの洗い出しを行います。



3:特許検索の鉄則━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

以前の特許検索の鉄則3つを再掲し、本号の解説の中から2つを特許検索の鉄則
としてまとめます。


■特許検索の鉄則017 (再掲)
 主な特許分類として

  国際特許分類IPC、FI、Fターム

 の3種類がある(その他USCやECLAなど)。


■特許検索の鉄則018 (再掲)
 キーワードから特許分類を選ぶツールとしては

   パテントマップガイダンス
   PATOLISサーチガイド

 がある。


■特許検索の鉄則019 (再掲)
 キーワードからIPC(またはFIやFターム)を探すことは、IPCの説明・定義の
 キーワード検索をしていることと同じ。


■特許検索の鉄則147
 IPC・FI・Fタームは以下のような特徴がある

 ポイント1:IPCとFIは似ている
 ポイント2:FタームはIPC・FIとは全く異なる
 ポイント3:Fタームは全文対象で付与される
 ポイント4:それぞれの特許分類は改定される


■特許検索の鉄則148
 検索項目(キーワード・特許分類)の探し方の順番は

 1)キーワード (ラフに)
 2)特許分類
 3)キーワード・特許分類 (補足・追加)

 とすると効率的である


━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ショートカット
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ショートカットでは、メルマガ内で説明したウェブサイトへの
リンクをまとめています

・特許電子図書館ヘルプ:検索項目の概要

http://www.ipdl.inpit.go.jp/HELP/pmgs/database/format_summary.html

・IPC第8版(2006.01) 分類表及び更新情報 (差分分類表) (日本語版)

http://www.jpo.go.jp/shiryou/s_sonota/kokusai_t/ipc8wk.htm

・IPC改正表選択

http://www5.ipdl.inpit.go.jp/kaisei/KaiseiIndex.html

・FI改正状況

http://www.jpo.go.jp/shiryou/s_sonota/f_i_kaisei.htm

・Fターム改正状況:テーマ改廃情報

http://www.jpo.go.jp/shiryou/s_sonota/theme_kaihai.htm

・特許電子図書館のパテントマップガイダンス

http://www5.ipdl.inpit.go.jp/pmgs1/pmgs1/pmgs

・PATOLISサーチガイド

http://search.p4.patolis.co.jp/search.html

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2008-11-24 : 更新