Vol.71(2008-12-24)




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       特許電子図書館を使った【特許検索のコツ】

                    http://www.e-patentsearch.net/
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━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━2008.12.24━

【本号のテーマ】

 特許電子図書館IPDLを使った「特許検索再入門」(11)


           検索項目の探し方(その5)


■Contents━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
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 1:特許検索のネタ

 2: 検索項目の探し方(その5)
  2-1: 特許分類を探すためのサイト
  2-2: キーワードから特許分類を探すとは?
  2-3: IPDL・パテントマップガイダンスの構成
  2-4: PATOLISサーチガイドの構成

 3:特許検索の鉄則

 ◇ショートカット



1:特許検索のネタ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
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Vol.60から新シリーズ 特許電子図書館IPDLを使った「特許検索再入門」 を始
めました。新たに知財部門や知財担当として配属された方々には、このシリー
ズでイチから特許検索のコツ・テクニックを学んでいただければと思います。


Vol.63からトヨタ自動車が発表した太陽光発電を搭載したハイブリッド車「プ
リウス」を例題として設定しています。


ハイブリッド車「プリウス」、太陽光発電を搭載 トヨタ
出所:NIKKEI.NET

http://www.nikkei.co.jp/news/main/20080707AT1D0600F06072008.html

今回の状況設定として、あなたはABC自動車の知的財産部員とします。
技術者の方から、以下のように頼まれました。


  ハイブリッド自動車の屋根にカーエアコン駆動用電源として
  太陽光発電を利用するシステムを発明をした。
  自分でキーワード検索で特許調査を行ったが、
  他の自動車メーカーからは類似の特許出願はされていないので、
  是非とも日本・米国・欧州へ特許出願を行いたい。


前回から特許分類の探し方を解説しています。前回は「既存の資料から特許分
類を探す」と「ランキングから特許分類を探す」という、簡単な方法を紹介し
ました。今回は特許分類を探すオーソドックな方法である「分類から探す・キ
ーワードから探す」について解説していきます。



2: ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━検索項目の探し方(その5)
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━


━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━2-1:特許分類を探すためのサイト


復習になりますが、Vol.69で特許分類を探すためのサイトを紹介しました。


◆分類から探す・キーワードから探す
 パテントマップガイダンス
 http://www5.ipdl.inpit.go.jp/pmgs1/pmgs1/pmgs
 PATOLISサーチガイド
 http://search.p4.patolis.co.jp/

◆ランキングから特許分類を探す
 かんたん特許検索
 http://kantan.nexp.jp/
 WIPO・PATENTOSCOPE(R)
 http://www.wipo.int/pctdb/en/
 CNIPR
 http://english.cnipr.com/enpat/index.htm

◆既存の資料から特許分類を探す
 特許庁・特許検索ハンドブック
 http://www.jpo.go.jp/shiryou/s_sonota/pat_guidebook.htm
 特許庁・よく分かるIPC(図説IPC)
 http://www.jpo.go.jp/shiryou/s_sonota/kokusai_t/ipckaisetu.htm
 特許庁・技術分野別マップ
 http://www.jpo.go.jp/shiryou/s_sonota/tokumap.htm
 工業所有権情報・研修館 特許流通支援チャート
 http://www.ryutu.inpit.go.jp/chart/tokumapf.htm


前回のメルマガでは取っ付きやすい「既存の資料から探す」と「ランキングか
ら特許分類を探す」を紹介しました。今回から2回に渡って特許分類探しの王
道とも言える「分類から探す・キーワードから探す」を解説していきます。



━━━━━━━━━━━━━━━━2-2:キーワードから特許分類を探すとは?


「特許検索の鉄則019」を覚えていますか?


 キーワードからIPC(またはFIやFターム)を探すことは、IPCの説明・定義の
 キーワード検索をしていることと同じ。


これからIPDL・パテントマップガイダンスとPATOLISサーチガイドを使って、
特許分類を探していくわけですが、キーワードを使って特許分類を探すという
ことは、イコール特許分類の定義についてキーワード検索することです。


この大前提はしっかりと覚えておいてください。


今回はパテントマップガイダンスとPATOLISサーチガイドのメニュー構成等に
ついて確認していきます。実際のキーワードを使っての検索は次回します。



━━━━━━━━━━━━━━━2-3:IPDL・パテントマップガイダンスの構成


まずはIPDL・パテントマップガイダンスの画面構成を見ていきましょう。


 IPDL・パテントマップガイダンス
 http://www5.ipdl.inpit.go.jp/pmgs1/pmgs1/pmgs


にアクセスすると、画面が2つのフレームで分割されています。上フレームは
メニュー部分です(メニュー・ニュース・ヘルプなど)。下のフレームが実際に
利用する部分です。


下フレームは


●照会
 照会画面項目を選択後、各サービス名をクリックするか、直接コード入力
 ボックスにコードを入力して照会ボタンをクリックして下さい。

●キーワード検索:
 照会画面項目を選択後、キーワード、サーチ範囲を入力し(いずれか一方
 でも可)、検索ボタンをクリックして下さい。詳細な入力方法はヘルプを
 参照して下さい。 

●キャッチワードインデックス(IPC第6版)検索:
 キャッチワード、サーチ範囲を入力し(キャッチワードのみ必須)、
 検索ボタンをクリックして下さい。詳細な入力方法はヘルプを参照して
 下さい。 
     
●FI−IPCコンコーダンス検索:
 照会画面項目を選択後、分類コードを入力し、検索ボタンをクリック
 して下さい。詳細な入力方法はヘルプを参照して下さい。


の4つのメニューから構成されています。今回利用するのは2番目の「キーワー
ド検索」です。キーワード検索の画面は

----------------------------------------------------------------------

                       照会画面
 キーワード                 ○FI
                       ●FIハンドブック
 AND                     ○IPC第8版(日付指定)
                       ○Fタームリスト
 サーチ範囲(分類コード、テーマコード)    ○Fターム解説

----------------------------------------------------------------------

のように構成されています。


ある特定のキーワードをキーワード部分のブランクに入力して、検索ボタンを
押せば特許分類を探すことができます。


ここで右側に「照会画面」があり、初期設定では「FIハンドブック」となって
います。これはいったい何なんでしょうか?


実はこれは、入力したキーワードで探す対象となる特許分類のことです。


初期設定ではFIハンドブックとなっていますので、FIハンドブックに含まれて
いる定義文章を対象にしてキーワード検索を行うこととなります。


もしもIPCを調べたいのであれば、IPC第8版のところをクリックした上で検索
しなければなりませんし、Fタームを調べたい場合も同様です。


ただ、ここで気になるのが「FIは分かるけど、FIハンドブックって?」という
ことではないでしょうか?またFタームもFタームリストは何となく分かります
が、Fターム解説って?と思いませんでしたか?


結論から言うと


「FIハンドブック」とは、特許庁の審査官が各FIについて、その運用や関連
 技術分野について説明したもの

 出所:工業所有権情報・研修館「特許文献検索実務(理論と演習)」
 http://www.inpit.go.jp/jinzai/kyozai/kenjitumu.html


 「Fターム解説」とは、Fターム解説書・Fターム付与マニュアルのことで
 出願書類にFタームを付与する際に参考とするための解説書

 参考:JAPIO・出版物の販売 > Fターム解説書
 http://www.japio.or.jp/service/service04_03.html


です。実際の画面を見比べれば一目瞭然です。


    <>

◆FIの場合
・通常のFI画面
 http://tinyurl.com/9qauxl
・FIハンドブック画面
 http://tinyurl.com/94x5a4

◆Fタームの場合
・Fタームリスト
 http://tinyurl.com/9m9pt2
・Fターム解説
 http://tinyurl.com/9q92rn

※Fタームリストの左上にあるFタームテーマコード(上記URLの例では5F088)
 をクリックするとFターム解説が出てきます。


通常のFI・Fタームと比べると、説明文が充実していて、かつ特許分類の定義
文章よりも親しみやすい言葉になっていると思います。と感じるのは私だけで
しょうか・・・?


※FIハンドブックでは説明(特許分類の定義文章)の他に、補足説明と関連分野
 が掲載されています。直接キーワードに関係ないFIかもしれませんが、この
 補足説明・関連分野を見ることで、どのFIを参考にすればよいかという指針
 を得ることができます。


それはともかくとして、照会画面でどれをキーワード検索対象として選択する
かでヒットする特許分類も大きく変わってしまいます。


例としてキーワード「エアコン」で検索してみます。


  照会画面      ヒットした分類数
   FI        12件
   FIハンドブック  39件
   IPC        1件
   Fタームリスト   20件
   Fターム解説    44件


FIとFIハンドブックを比べただけでも12件と39件と大きく差が開いています。
FタームリストとFターム解説も同様の傾向です。Fターム解説の方が24件も
多くヒットしています。


あまり調査経験がない技術分野であったり、特許検索・特許調査を始めて間も
ない方は「FI」よりも「FIハンドブック」、「Fタームリスト」よりも「Fター
ム解説」をオススメします。



━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━2-3: PATOLISサーチガイドの構成


IPDL・パテントマップガイダンスの説明が長くなってしまいました。
次にPATOLISサーチガイドの画面構成を見てみましょう。


 PATOLISサーチガイド
 http://search.p4.patolis.co.jp/


PATOLISサーチガイドのトップページに行くと、


 技術用語編
 広域分類編
 IPCファセット編
 出願人編
 固定キーワード編
 IPC分類編
 FI記号編
 中間記録編
 Fターム編
 FIファセット編


というメニューが表示されます。このうち商用データベースPATOLIS固有分類
を探すためのメニューもあります。今回利用するのは


 IPC分類編
 FI記号編
 Fターム編


の3つです。この3つのメニュのインターフェースは似ています。


 左半分   IPC・FI・Fタームの一覧表

 右半分 上 キーワード入力ブランク
       ※Fタームについては検索対象範囲の設定あり

       コード(IPC・FI・Fターム)

     下 選択結果・検索結果の表示


キーワードから特許分類を探す場合は、右フレーム上段のキーワード入力用の
ブランクにキーワードを入れて検索ボタンを押します。


IPDL・パテントマップガイダンスと異なるのは、FIハンドブックとFターム
解説は検索対象外ということです。


表にまとめると以下のようになります。

  -------------------------------------------------------------
           | パテントマップ | PATOLIS
           | ガイダンス   | サーチガイド
  -------------------------------------------------------------
   IPC(第8版)   |   ○     |   ○
  -------------------------------------------------------------
   IPC(第7版以前) |   ×     |   ○
  -------------------------------------------------------------
   FI       |   ○     |   ○
  -------------------------------------------------------------
   FIハンドブック |   ○     |   ×
  -------------------------------------------------------------
   Fタームリスト  |    ○     |   ○
  -------------------------------------------------------------
   Fターム解説   |    ○     |   ×
  -------------------------------------------------------------


パテントマップガイダンスで唯一できないのが、IPC第7版以前のキーワード検
索です。PATOLISサーチガイドでは前述の通りFIハンドブックとFターム解説が
検索できません。


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
Fタームキーワード検索対象範囲:全て・テーマ名称のみ
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 PATOLISサーチガイドのFターム編ではキーワード入力ブランクの隣に

         ○全て ○テーマ名称のみ

 となっています。もともとFタームというのは

 先頭5桁のテーマコード(テーマ名称)

 例:5H155 車両の電気的な推進・制動

 とテーマコードに続く2桁の観点

 例:5H155 車両の電気的な推進・制動
   5H155PA 目的

 とそれに続く2桁の数字で構成されています。

 例:5H155 車両の電気的な推進・制動
   5H155PA 目的
   5H155PA01 ・乗り心地改善

 「○全て」を選択すれば、上記例では「車両の電気的な推進・制動」
 「目的」「乗り心地改善」の全てがキーワード検索対象となります。
 
 「○テーマ名称のみ」を選択すればキーワード検索対象は「車両の電気的
 な推進・制動」のみになります。

 どんぴしゃりのFタームを探す場合は「○テーマ名称のみ」で検索すれば
 良いのですが、なかなかピッタリの分類はあまりないものです・・・

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜



今回はパテントマップガイダンスとPATOLISサーチガイドの画面構成などを
中心に解説しました。次回は実際に今回の例〜ハイブリッド自動車の屋根に
カーエアコン駆動用電源として太陽光発電を利用するシステム〜を使って
特許分類を探していきます。




3:特許検索の鉄則━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

以前の特許検索の鉄則4つを再掲し、本号の解説の中から5つを特許検索の鉄則
としてまとめます。


■特許検索の鉄則017 (再掲)
 主な特許分類として

  国際特許分類IPC、FI、Fターム

 の3種類がある(その他USCやECLAなど)。


■特許検索の鉄則018 (再掲)
 キーワードから特許分類を選ぶツールとしては

   パテントマップガイダンス
   PATOLISサーチガイド

 がある。


■特許検索の鉄則019 (再掲)
 キーワードからIPC(またはFIやFターム)を探すことは、IPCの説明・定義の
 キーワード検索をしていることと同じ。


■特許検索の鉄則039 (再掲)
 Fタームの構造を理解する
 
  テーマグループ
   テーマコード:テーマ名称
    観点
 
  例:釣竿
  2B            【テーマグループ】
  2B019     釣竿   【テーマコード・テーマ名称】
   2B019AA00  構造   【観点】
    2B019AA01 ・断面形状【観点を細分化=Fターム】


■特許検索の鉄則154
 FIハンドブックとは特許庁の審査官が各FIについて、その運用や関連技術
 分野について説明したものである


■特許検索の鉄則155
 Fターム解説とは、Fターム解説書・Fターム付与マニュアルのことで出願
 書類にFタームを付与する際に参考とするための解説書


■特許検索の鉄則156
 パテントマップガイダンスでは照会画面でキーワード検索対象となる特許
 分類を選択する


■特許検索の鉄則157
 パテントマップガイダンスで照会画面を「FIハンドブック」「Fターム
 解説」にすると、「FI」「Fタームリスト」よりも広範囲に特許分類を
 ヒットさせることができる


■特許検索の鉄則158
 PATOLISサーチガイドでは「FIハンドブック」「Fターム解説」は検索する
 ことができない



━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ショートカット
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ショートカットでは、メルマガ内で説明したウェブサイトへの
リンクをまとめています

・パテントマップガイダンス

http://www5.ipdl.inpit.go.jp/pmgs1/pmgs1/pmgs

・PATOLISサーチガイド

http://search.p4.patolis.co.jp/

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2009-02-24 : 更新