e-patent > メールマガジン > 2009年特許検索競技大会対策講座 > (2) 時間配分と検索方針の検討

Vol.79(2009-05-25)




■Contents━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
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 1:特許検索のネタ

 2:時間配分と検索方針の検討
  2-1: 最初に考えるべきこと
  2-2: 時間配分について
  2-3: 2つの異なる検索方針


1:特許検索のネタ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
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Vol.078からスタートした「特許検索競技大会対策講座」。

先週20日(水)に参加申し込みについて正式な発表がされていました。確認され
ましたか?重要な点は

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5.大会参加者募集期間及び募集人員

募集期間 : 平成21年5月27日(水)10:00 から平成21年6月26日(金)
募集人員 : 東京会場・大阪会場 各45名 (計90名)

※参加者決定は先着順に行います。(募集人数になりしだい締切させていただ
 きます)
※但し同一事業者(会社等)からの参加人数は3名に制限させていただきます。


6.申込方法

募集期間中(5/27(水)10:00〜6/26(金))Faxにて申込を受け付けます。  


※工業所有権情報・研修館
 特許検索競技大会2009参加申し込みについて
 http://www.inpit.go.jp/jinzai/kensakutaikai/2009/moshikomi.html

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です。申し込み開始は明後日・水曜日からです。先着順に参加者を決定すると
のことなので、参加を希望される方は、申込書に諸事項を記入して10時5分前
にはFAXの前に立っていたほうが確実ですね。


この「特許検索競技大会対策講座」では、2008年特許検索競技大会の出題内容
を基にして解説していきます。が、対象となる技術分野は「電気機械分野」と
させていただきますのでご了承ください。

なお既述のとおり、第1回特許検索競技大会の優勝者であるスマートワークス
・酒井さんが特許検索競技大会の無料レポートや特許検索競技大会対策講座の
無料メルマガを発行されていますので、特許検索競技大会に参加しよう!と決
めている方は、こちらも要チェックです。


本号では時間配分と検索方針について考えていきましょう。



2:━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━時間配分と検索方針の検討
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━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━2-1:最初に考えるべきこと


前号では実際の出題内容や配点・採点基準について確認しました。今年の大会
も大きな出題内容の変更はないと考えられますが、どうやら時間が変更になる
ようです。


昨年の大会では

 日時:平成20年8月31日(日) 13:00〜17:00

とあるのですが、今回の大会は

 日時:平成21年8月29日(土) 12:00〜17:00(5時間) 

とわざわざ(5時間)と丁寧に記載してあります。今大会から1時間伸びるという
前提で本メルマガの解説を進めていきたいと思います。


※これまで5時間だった時間が4時間になるため、出題内容が一部変更される可
 能性もあると思いますが、本メルマガでは2008年の出題内容に沿って解説を
 進めさせていただきます。


さて、試験(今回は競技大会ですが)では当然のことながら回答時間が制限され
ています。


通常の業務で特許検索・特許調査をされている方も、もちろん期限(上司から
の期限や技術開発部からの期限など)が設定されていると思いますが、これは
特許検索・特許調査以外の他の仕事との優先順位や兼ね合いを考慮して進めて
いきます。期限までに終了しないかも・・・と思えば残業したり、場合によっ
ては休日出勤するかもしれません(今のご時世では難しいと思いますが)。


しかし、今回は競技大会なので、5時間という限られた時間内で


 ・出題内容の読み込み・理解
 ・検索式作成
  −予備検索
  −本検索
 ・検索式でヒットした特許の読み込み
 ・回答作成
 ・チェック


を行う必要があります。最後に誤字・脱字や勘違いなどのチェックする時間も
いれる必要があるでしょう。


前回、実際の2008年出題内容(電気機械分野)を見ていただきましたが、あなた
であればどのように時間配分しますか?



━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━2-2:時間配分について


ちなみに私であれば、ちょっと細かいですが(笑)


 12:00-12:30 出題内容の読み込み・理解
 12:30-    検索式作成(回答作成含む)
    -15:45 検索式でヒットした特許の読み込み(回答作成含む)
 15:45-16:45 回答作成
 16:45-17:00 チェック


のような時間配分をします。「検索式作成」と「検索式でヒットした特許の読
み込み」の時間が共通しているところがミソです。


*検索式作成や読み込み作業のところにも回答作成を含めています。しっかり
 とした回答作成は後でまとめてやるとしても、それぞれの段階で回答作成に
 つながるようにコメントなどを適宜書いておけば役立つからです。


人によって異なると思いますが、一番時間が掛かりそうなところは「検索式で
ヒットした特許の読み込み」だと思います。


特許1件の内容確認に1分かかる場合、1時間で60件しか読めません。1件30
秒で読めた場合であっても読み込み時間に1時間しか割かなければ120件が限
界です。


「検索式でヒットした特許の読み込み」は時間が掛かりそうであることが理解
できましたが、当然のことながら「検索式でヒットした特許の読み込み」に掛
かる時間は「検索式作成」で作った式の精度に大きく左右されます。


つまり「検索式作成」を工夫することで「検索式でヒットした特許の読込」を
効率的にできないか?と考えた方が良いということです。


それには2つの異なる検索方針を併用することが効果的です。



━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━2-3: 2つの異なる検索方針


実はメルマガ創刊号以来、私の検索方針というのは基本的に「投網戦法」を貫
いています。「投網戦法」とは何か?


川でも海でも「魚がいそうだ!」と思った場所に網を投げ、魚を捕らえる方法
です。この方法では必然的に魚がいると予想される場所の周囲も含めて補足し
ます。


特許検索でいえば、「こんな特許(先行資料)を見つけたい!」と思った分野を
補足するように特許分類やキーワードを設定して、特許を見つける方法です。
この方法では上述の魚の例と同じように、欲しい特許の周囲まで含めて補足す
るので、見つけたい技術とは関係のないノイズ特許まで含まれてしまいます。


これとは逆の検索方針があります。


それが「一本釣り戦法」です。


カツオの一本釣りをイメージしていただければ話が早いと思います。それ以外
では銛(もり)を使い魚を串刺しにして捕らえるのも「一本釣り戦法」のイメー
ジに近いです。


特許検索でいえば、「こんな特許(先行資料)を見つけたい!」と思ったら、周
辺は狙わずに直接「こんな特許」だけを探しにいく戦法です。


2つの検索方針を比べると以下のようになります。


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          ┃   投網戦法   ┃  一本釣り戦法
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   周辺技術   ┃   含める    ┃   含めない
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   ヒット件数  ┃   多い     ┃   少ない
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   作成難易度  ┃   易しい    ┃   難しい
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   説明難易度  ┃   易しい    ┃   難しい
  ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━


周辺技術を含める、含めないは戦法の名前からも理解していただけると思いま
す。ヒット件数は周辺技術を含めなければ当然少なくなります。実はこの絞り
込みをきつくするプロセスが作成難易度につながります。


特許分類やキーワードを使ってどんどんと絞り込んでいけば、より所望の技術
に近い特許が見つかる確率が高まっていきますが、それと同時にヒット件数が
ゼロ件になってしまう可能性も高まります。


特許分類の階層やキーワードの上位概念・下位概念・類義語などを十分に使え
ないレベルで一本釣り戦法を取ると、検索はすれどヒットせずの状態に陥る可
能性があります。


また作成難易度に近いですが、投網戦法が後で検索式作成の概念・コンセプト
について説明がしやすいのに比べて、一本釣り戦法は説明するのが難しい場合
があります。



いろいろと難点がありレベルの高い「一本釣り戦法」ですが、従来の「投網戦
法」に合わせて「一本釣り戦法」を併用することで、より効率的な特許検索の
方法について次回以降解説していきます。





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2009-06-03 : 更新