e-patent > コラム > 身近な特許・意匠 > レーベン販売の耳かき、そして明治時代の耳かき特許・実用新案

作成 : 2011.10.02

 

先日外耳炎になってしまいました。おそらく耳かきで耳を掻いていた時に傷ついてしまったのが原因だと思います。

 

通常、金属製か竹製の耳かきをつかっているのですが、もう少し良い耳かきがないかなぁ~と思ってドラッグストアで探したところ、レーベン販売の「ののじ耳かき 3連ループワイヤ」を見つけて、購入しました。

 

 

職業柄、購入した製品にちょっと特長があるとパッケージに特許や意匠出願中の表示がないかを探してしまいます。この耳かきを調べたところ、意匠登録の表示がありました。

 

【意匠に係る物品】耳かき
【登録番号】意匠登録第1158758号
【登録日】平成14年10月4日
【意匠分類】C4-15
【国際意匠分類(参考)】28-03
【出願番号】意願2000-27108
【出願日】平成12年8月23日
【意匠権者】株式会社レーベン

 

_1158758

 

そういえば耳かきの意匠ってどんなのが出ていて、どんな企業が出しているのか?と気になって、そのまま意匠公報テキスト検索で調べてみました。今回製品に表示されていた意匠にはC4-15という意匠分類が付与されています。これは日本特有の意匠分類でありDタームと呼ばれています。

 

ちなみに意匠は国際的にはロカルノ分類という分類が付与されていますが(上記意匠にも28-03という国際意匠分類が付与されています)、1つの分類でカバーしている分野が広いため、なかなか絞り込むことができません。それに比べて日本意匠分類・Dタームはかなり細かく分類されているので、意匠を調べる際にはとても便利です。
日本意匠分類のC4-15で検索すると、

 

_c415

 

のような形で表示されます。耳かき関連ではレーベン販売の他に

 

株式会社山洋:綿棒・綿球の製造、販売
小林製薬株式会社:医薬品、医薬部外品、芳香剤、衛生材料などの製造販売を行う製造販売事業
株式会社貝印刃物開発センター:刃物、キッチンウェア、ビューティーケア用品、製菓用品等の販売

 

といった会社が意匠出願を行っています。

 

こうなると、今度は特許・実用新案の方も気になるので、まずは公報テキスト検索

 

発明の名称=耳かき

 

で調べてみたところ、FIで

 

A47K7/00 身体の洗浄または清浄用具
A 手洗カラン,手洗水栓
B テイツシユペ-パ-〔主に携帯用〕
C ・テイツシユペ-パ-のうち湿潤式のもの〔ぬれテイツシユ等〕
Z その他
101 ・おしぼり
102 ・・おしぼり用装置
103 ・・おしぼり補助具
104 ・鼻の掃除具
105 ・耳の掃除具
106 ・・駆動機構があるもの

 

で、A47K7/00,105とA47K7/00,106が耳かき関連分類として、さらにFタームでは

 

2D034 身体の洗浄(おしぼり、ブラシ)
BA00 耳の掃除具
BA01 ・耳かき部・皿
BA02 ・・粘着性のある皿・球体綿
BA03 ・照明器付
BA04 ・器具の製造

 

が見つかりました。今回私が購入したレーベン販売だけではなく、そもそも日本の特許・実用新案で耳かき関連はどのくらいの件数があって、一番古い特許または実用新案を探そう!ということで、特許分類検索で、見つけた耳かき関連分類をすべてORでつないで検索を行いました。

 

A47K7/00,105+A47K7/00,106+2D034BA00+2D034BA01+2D034BA02+2D034BA03+2D034BA04

 

すると・・・ヒット件数は859件。もっとも古い特許と実用新案は以下のでした。

 

特明 1541 耳搔
出願日 :明治23年8月14日
登録日 :明治25年4月4日
権利期間:5年間
特許権者:中邨林造

 

実明 3179 耳掃除器
出願日 :明治39年7月6日
登録日 :明治39年9月26日
特許権者:和田貞之進
技術の流れを特許・実用新案、そして意匠から学ぶのに耳かきだと件数もある程度絞られているので、取り組みやすいかもしれませんね。技術動向分析の中でも技術変遷図の作成方法を学ぶためのテーマとしてはピッタリかもしれません。
ちなみに最後に、今回購入した耳かきの製造元であるレーベンですが、

 

・平成21年度 産業財産権制度活用優良企業等表彰
・特許庁長官表彰(意匠活用優良企業)

 

ということで表彰されていました。まったく知らずに手に取って購入したのですが、業界にいるとこういうところのヒキもつよくなるんですからね。