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作成 : 2008.01.20

 

CMでもお馴染みのサントリー・黒烏龍茶。「脂肪吸収を抑える」というキャッチフレーズで店頭でも目立つ位置に置いてあります。

 

今のところ体重が気になるような体型ではないので、黒烏龍茶を飲んだことがなかったのですが、つい先日初めて黒烏龍茶を飲みました。

 

私敵には普通の烏龍茶の方が好きです。

 

今日はこの黒烏龍茶の特許を紹介します。

 

サントリーの黒烏龍茶のウェブサイトを見ると、黒烏龍茶の特徴は「ウーロン茶重合ポリフェノール」にあるようです。ちなみに重合とは「同一分子が複数結合して分子量の大きい化合物を生じる化学反応」(Weblio)という意味です。

 

特許電子図書館IPDLの公報テキスト検索で、非常に簡単ですが以下の検索を実施します。

 

  • 出願人/権利者:サントリー
  • 要約/請求の範囲:ウーロン茶 or 烏龍茶
  • 要約/請求の範囲:ポリフェノール

 

すると公開系公報が2件ヒットしました。いずれも要約の作用・効果に「血中中性脂肪の上昇を抑制する」ことを書いていますね。

 

【発明の名称】リパーゼ阻害活性を有する新規化合物
【出願番号】特願2004-182471
【出願日】平成16年6月21日
【公開番号】特開2006-1909
【公開日】平成18年1月5日
【出願人】サントリー株式会社
【要約】
【課題】 茶に起源を発するリパーゼ阻害活性を有する新規ポリフェノール 化合物、その製造方法および該化合物を含有する飲食料、医薬品を提供する。
【手段】 ウーロン茶 の主カテキン成分であるepigallocatechin-3-O-gallateを茶葉酵素(ポリフェノール オキシダーゼ)で酸化重合させて得られる、次式:
【化1】Suntory2006001909で表される、新規ニ量体化合物oolongtheanin-3’-O-gallate、および上記新規化合物を含み、食事由来の脂肪の吸収を抑制し、血中中性脂肪の上昇を抑える飲食料および医薬組成物。
【選択図】 なし

 

2件目はPCT出願です。

 

【発明の名称】高分子ポリフェノール 画分を含有するリパーゼ活性阻害剤、茶エキス、およびその製造方法
【出願番号】特願2005-518046
【国際出願番号】PCT/JP2005/002411
【国際出願日】平成17年2月17日
【優先権主張番号】特願2004-40679
【優先日】平成16年2月17日
【国際公開番号】WO2005/077384
【国際公開日】平成17年8月25日
【発行日】平成19年10月18日
【出願人】サントリー株式会社
【要約】
食事由来の脂肪の吸収を抑制し、血中中性脂肪の上昇を抑える飲食品を提供する。
ウーロン茶 より分取した高分子ポリフェノール 画分を、リパーゼ活性阻害有効成分として飲食品に添加する。本発明の飲食品は安全で、本来の香味が損なわれていないので、日常的に摂取して、高分子ポリフェノール 画分のリパーゼ阻害作用により、血中中性脂肪の上昇を抑え、肥満を予防することができる。

 

ちなみにこの2件の経過情報を見ると、1件目の出願は審査請求済で現在特許庁で審査中のようです。さらに台湾(TW)およびタイ(TH)へ外国出願するために優先権証明書を取っていますので、アジアへの海外展開もにらんでいると考えられます。

 

2件目のPCT出願については特にアクションが起きていません。各国移行まで猶予がありますから、その猶予期間を十分に使って市場の様子を伺っているのかもしれませんね。