e-patent > コラム > 身近な特許・意匠 > ユニチャームの風邪マスク&花粉マスク「超立体マスク」

作成 : 2007.02.24

 

この時期になると花粉がつらい人もいるのではないでしょうか?

 

私は重度の花粉症ではないので、マスクは着用していないのですが、私の妻は結構花粉症が酷いため、外出するときにはマスクが欠かせません。

 

いろいろ販売されているマスクですが、その中でも妻イチオシなのが、本日紹介するユニチャームの「超立体マスクです。

 

◆ユニチャームの「超立体マスク」紹介ページ
http://www.unicharm.co.jp/mask/

 

今回の【身近な特許】では、このユニチャームの超立体マスクに関する特許を取り上げます。また、実はこの超立体マスクは特許・実用新案だけではなく、意匠や商標によっても保護されていることが分かりました。

 

知的財産ポートフォリオ(略して知財ポートフォリオ)という言葉を聞きます。

 

知財ポートフォリオとは、異なる種類の知的財産(特許・実用新案・意匠・商標・著作権など)の組み合わせのことです。知財ポートフォリオを論じるとき、構築すべき知財ポートフォリオのレベルが全社的の場合もあれば、商品レベルの場合もあります。

 

今回のユニチャームの「超立体マスク」は、商品レベルにおいて、特許・実用新案・意匠・商標といった知的財産権によって知財ポートフォリオを構築している例と言えるのではないかと思います。

 

◆「超立体マスク」関連特許・実用新案

 

特許電子図書館IPDL公報テキスト検索

 

  • 種別:特許公報 (公告、特許)
  • 出願人/権利者:ユニ・チャーム
  • IPC:A62B18/02

 

で検索すると6件ヒットします。また、種別を実用新案に変えて検索すると

 

  • 種別:公開実用新案公報 (公開、公表、再公表、登録実用)
  • 出願人/権利者:ユニ・チャーム
  • IPC:A62B18/02

 

で1件ヒットします。

 

ちなみに使用した国際特許分類(IPC)は、

 

A62B18/00  呼吸マスクまたはヘルメツト,例.化学薬品防護用または高所用のもの
A62B18/02  ・マスク

 

です。

 

上記特許検索・実用新案検索の結果、6件の特許と1件の実用新案が見つかりました。サンプルとして公報例を掲載します。

 

Patent3660036【発明の名称】使い捨て衛生マスク
【出願番号】特願平7-312782
【出願日】平成7年11月30日
【公開番号】特開平9-149945
【公開日】平成9年6月10日
【特許番号】特許第3660036号
【登録日】平成17年3月25日
【発行日】平成17年6月15日
【特許権者】ユニ・チャーム株式会社
【特許権者】明星産商株式会社
【特許請求の範囲】
【請求項1】
着用者の少なくとも口許に対する覆い部と、該覆い部の対向両外側から延びる耳掛け部とを有する一対のシート部材が不織布で形成され、前記一対のシート部材における前記覆い部がその内側縁で互いに接合されている使い捨て衛生マスクにおいて、
前記一対のシート部材の各々が、前記覆い部および前記耳掛け部との間で継ぎ目なく連続していて前記シート部材の少なくとも横方向に伸縮性を有する熱可塑性合成繊維の不織布で構成され、前記覆い部における前記シート部材がその縦・横方向に間欠的に加熱・加圧されることで前記シート部材の縦・横方向に間欠的に反復する凹部を付与されているとともに、前記凹部における前記合成繊維が前記耳掛け部における前記合成繊維に比較して密に接合しており、それによって、前記覆い部の前記横方向における伸縮性が前記耳掛け部の前記横方向における伸縮性よりも低いとともに、前記覆い部における剛性が前記耳掛け部における剛性よりも高いことを特徴とする前記マスク。

 

Um3108216【考案の名称】マスク
【出願番号】実願2004-6028
【出願日】平成16年10月13日
【登録番号】実用新案登録第3108216号
【登録日】平成17年2月2日
【発行日】平成17年4月14日
【実用新案権者】ユニ・チャーム株式会社
【要約】
【課題】本考案のマスクは、立体的で口や鼻を覆った状態で息苦しくなく、また使用していないときには平坦な状態となる。
【解決手段】被覆シート2は右側の半シート3の突形状の先端縁32と左側の半シート4の突形状の先端縁42とを接合線5で接合したものであり、半シート3の基端縁31には伸縮性の係止シート部6が接合され、半シート4の基端縁41には伸縮性の係止シート部7が接合されている。両係止シート部6,7には、耳に掛ける開口部62,72が形成されている。
【実用新案登録請求の範囲】
【請求項1】
顔面の口および鼻を覆う被覆シート部と、この被覆シート部の左右両側からそれぞれ後方へ延びる係止シート部とを有し、前記係止シート部に、耳に掛ける開口部が形成されており、
前記被覆シート部は、通気性を有して、顔面に当てたときに前方に膨らむ立体形状とすることが可能であり、前記係止シート部が伸縮自在であることを特徴とするマスク。

 

◆「超立体マスク」関連意匠

 

続いて「超立体マスク」関連の意匠検索です。意匠検索は特許電子図書館IPDLの意匠公報テキスト検索で実施しました。

 

  • 種別:意匠公報
  • 出願人/意匠権者:ユニ・チャーム
  • 意匠に係る物品:マスク

 

で7件ヒットします。網羅性を高めるためには意匠分類やDタームを使う必要があるのですが、今回は物品名だけの検索で済ましてしまいました。例として1件意匠公報を見てみましょう。

 

Design1291033【意匠に係る物品】衛生マスク
【意匠分類】C4-03
【国際意匠分類(参考)】28-99
【出願番号】意願2006-6130
【出願日】平成18年3月10日
【登録番号】意匠登録第1291033号
【登録日】平成18年12月8日
【意匠権者】ユニ・チャーム株式会社
【意匠に係る物品の説明】本物品は、折畳み式の衛生マスクである。本物品は、変形扇形の2枚のシートの円弧部分が接合されて成り、使用しないときは2枚のシートが折り重なった平面形状であり、使用時には2枚のシートを広げることにより立体形状になる。
【意匠の説明】実線で表した部分が、部分意匠として意匠登録を受けようとする部分である。正面図と背面図の一点鎖線は、部分意匠として意匠登録を受けようとする部分とその他の部分との境界のみを示す線である。左側面図、右側面図および底面図では一点鎖線による表示ができないため、部分意匠として意匠登録を受けようとする部分とその他の部分との境界を実線で示している。

 

◆「超立体マスク」関連商標

 

最後に「超立体マスク」関連の商標検索です。このマスクの商標は「超立体」ですから”チョウリッタイ”という読み方、つまり称呼(ショウコ)から検索します。称呼検索のページに行って、

 

  • 称呼:チョウリッタイ
  • 区分:05

 

※区分とは特許でいうところのIPCのようなものです。検索画面の左下にある「商品・役務名リスト」をクリックして、マスクがどの区分に含まれているか調べます。

 

と入力して検索すると、8件ヒットします。この8件の中で以下の3件が「超立体マスク」関連の商標でした。

 

  • 登録4692567  超立体 01 チョーリッタイ,リッタイ
  • 登録4723658  “重い花粉症のかたに”∞ユニ・チャーム∞立体フィットで花粉をブロック!\超立体\マスク∞unicharm 01 ユニチャーム,チョーリッタイマスク,チョーリッタイ,リッタイ
  • 登録4971750  超立体 01 チョーリッタイ,リッタイ

 

ちなみに、登録4723658には以下のようなイメージデータが付いています。ユニチャームの「超立体マスク」紹介ページに掲載してあるものですね。

 

Trademark4723658_1

 

日本弁理士会のウェブサイトでも「超立体マスク」が取り上げられていますので、合わせてご覧下さい。

 

◆「超立体マスク」