e-patent > コラム > ニュースな特許 > テクノロジーベンチャー企業の特許1:BLOOM ENERGY

日経新聞の国際面に「アメリカ産業創造戦略」という2回連載シリーズがあり、そこで以下のようなアメリカのテクノロジーベンチャー企業について紹介されていました。

 

ブルームエナジー
ソリンドラ
フィスカー・オートモーティブ
A123システムズ
ニューロスカイ

 

ソリンドラ、フィスカー、A123については名前は知っていたのですが、ブルームエナジーやニューロスカイは初めて聞く名前でした。これらベンチャー企業の特許出願状況がどんなものか?を調べるため、DEPATIS(ドイツ特許庁のデータベース)を使いました。

 

第1回として燃料電池ベンチャーのブルーム・エナジーを取り上げます。

 

ブルームエナジーの燃料電池で特徴的なのは、通常利用する白金(プラチナ)を使わずに、砂に由来した材料を使う点です。燃料電池もエネファームの販売などで、次第に市場に出回るようになってきましたが、まだまだ高価なのが難点です。その高価になってしまう理由の1つであるプラチナを使わずに済む技術をブルーム・エナジーは開発したようです。

 

ブルームエナジーの特許件数推移を見ると以下のようになっています。

 

Bloomenergy1

 

2006年から特許が確認できます。ブルームエナジーは2001年に設立されたので、設立後数年間の研究開発活動の後、特許出願を開始していることがわかります。2008年は80件近くもの特許が発行されています。ベンチャー企業としては結構多い件数だと思います。

 

次に、どのような国へ特許出願しているか見てみましょう。

 

Bloomenergy2

 

米国のベンチャー企業ですから、米国公開・登録件数が多いのが分かりますが、WO特許(PCT出願)の件数も非常に多いことが見てとれます。中国へは特許が1件ありますが、日本への出願は今のところありません。いずれにしてもPCT出願の各国移行まである程度猶予があるので、各国政府の燃料電池への取り組み・補助制度などを考慮して決めるのではないかと考えられます。

 

最後に筆頭IPCメイングループから、どのような分野の特許出願を行っているか見てみます。

 

Bloomenergy3

 

ブルームエナジーは燃料電池ベンチャーなので、当然燃料電池関連の特許分類であるH01M8が最も多くなっています。次いで、燃料電池電極の分類であるH01M4。この2つで累積件数の80%を占めています。

 

「ブルームエナジー」で検索すると、いろいろなニュースがヒットします。グーグルやイーベイ(e-Bay)、ウォルマートがブルームエナジー製の燃料電池を導入しており、今後上場して資金調達を行い本格的な量産体制を敷くと、燃料電池分野における一大企業になる可能性もありそうですね。