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昨日の「出没!アド街ック天国」は田端でした。

 

田端のBEST30はこちら

 

このBEST12にリコー機器という会社がランクインしていました。なぜリコー機器が12位にランクインされていたのか?

 

それはリコー機器がウォーターフライヤーという画期的な揚げ物器を開発したからです。というわけでは、このリコー機器のウォーターフライヤー関連特許を調べてみました。

 

まずリコー機器の会社ウェブサイトで製品情報を確かめようとすると、関連会社のウォーターフライヤーのウェブサイトに飛びます。ウォーターフライヤーは以下のような構造になっています(ウォーターフライヤー株式会社のサイトより転載)。

 

Waterflyer_structure_2

 

大きな特徴は同じ槽内に油と水が入っている点です。上半分が油、下半分が水で、この二層構造により油の酸化を防ぎ、油の汚れも取り除くことができるとのことです。

 

さて、それでは早速リコー機器(および関連会社のウォーターフライヤー株式会社)の特許・実用新案を見て行きましょう。

 

■リコー機器・ウォーターフライヤー名義

 

特許電子図書館IPDL公報テキスト検索

 

  • 種別: 公開特許公報、特許公報、公開実用新案公報、実用新案公報
  • 出願人/権利者: リコー機器 ウォーターフライヤー

 

で検索したところヒットは以下の3件でした。

 

  1. 実開平05-021834 揚げ物用調理器
  2. 実開平05-021833 揚げ物用調理器
  3. 実登3016622 水位警報機能を備えた揚げ物器

 

3番目の実登3016622「水位警報機能を備えた揚げ物器」の内容を紹介します。

 

Waterflyer_3016622 【考案の名称】水位警報機能を備えた揚げ物器
【登録番号】第3016622号
【出願番号】実願平7-3484
【出願日】平成7年(1995)3月24日
【登録日】平成7年(1995)7月26日
【発行日】平成7年(1995)10月9日
【国際特許分類第6版】
A47J 37/12    321
【実用新案権者】リコー機器株式会社
【実用新案権者】理工熱学株式会社

【要約】【目的】 水層部の水位が所定の高さになったときに警報を出して作業者に知らせることにより、水の蒸気化を未然に防止することができ、作業者にとって安全に揚げ物作業を行えるようにすることを目的とする。
【構成】 水層部3とその上方の油層部2とで構成され、少なくとも油層部2に対応した加熱部4を持つ揚げ物槽1を備えた揚げ物器であって、油中で沈みかつ水中で浮く材質により形成され、水層部3と油層部2との境界部分Aの変動に対応してパイプ部10内を上下動する浮き部材13と、浮き部材13が所定高さまで上昇したことを感知するセンサと、このセンサの出力によって動作する警報部18と、を設けている。

【実用新案登録請求の範囲】
【請求項1】 水層部とその上方の油層部とで構成され、少なくとも当該油層部に対応した加熱部を持つ揚げ物槽を備えた揚げ物器であって、油中で沈みかつ水中で浮く材質により形成され、前記水層部と前記油層部との境界部分の変動に対応して上下動する浮き部材と、当該浮き部材が所定高さまで上昇したことを感知するセンサと、当該センサの出力によって動作する警報部と、を設けたことを特徴とする水位警報機能を備えた揚げ物器。
【請求項2】 前記揚げ物槽の外周面に、前記水層部と前記油層部との間を連通するパイプ部を設け、当該パイプ部内に、前記浮き部材を入れたことを特徴とする請求項1記載の水位警報機能を備えた揚げ物器。
【請求項3】 前記警報部として、ブザーまたはライトを用いたことを特徴とする請求項1記載の水位警報機能を備えた揚げ物器。
【請求項4】 前記警報部として、ブザーまたはライトを用いたことを特徴とする請求項2記載の水位警報機能を備えた揚げ物器。

 

■社長名義の特許・実用新案

 

先ほど会社名義の特許・実用新案を調べたのですが、実用新案3件だけでした。ウェブサイトを見ると、会社概要の末尾にある「保有特許」には

 

保有特許

  • 特許№2726971
  • 特許№1704360
  • 特許№458054
  • 特許№1484663
  • 特許№081210  他 実用新案を含む56件

 

と書いてあります。またウォーターフライヤー株式会社の会社概要にも

 

保有特許

  • 日本 特許第1841813号 自動排水装置付き揚げ物器
  • 日本 特許第3595850号 揚げ物器
  • 米国 特許第5632266号 揚げ物器
  • 欧連 特許第0682903号 揚げ物器

 

との記載があります。よって会社名義で調べた3件以外にもウォーターフライヤー関係の特許・実用新案があります。

 

今回のように中小企業の特許・実用新案を調べる場合、会社名義ではなく社長名義で調べるとヒットします。ウォーターフライヤー株式会社の社長はリコー機器の社長の息子さんと思われますので、リコー機器の社長名で調べてみましょう。

 

特許電子図書館IPDL公報テキスト検索

 

  • 種別: 公開特許公報、特許公報、公開実用新案公報、実用新案公報
  • 発明者: 佐藤忠義

 

で検索すると184件もヒットしてしまいますので、以下のようにフライヤー関連の特許に限定します。

 

  • 種別: 公開特許公報、特許公報、公開実用新案公報、実用新案公報
  • 発明者: 佐藤忠義
  • IPC: A47J37/?

 

すると、以下の11件がヒットします。

 

  1. 特開平08-228938 境界線確認窓付き揚げ物器
  2. 特開平08-033579 揚げ物器
  3. 特開平07-308260 空冷式揚げ物器
  4. 特開平06-304078 フライヤー及びフライヤーの宣伝方法
  5. 再表2004/023955 揚げ物器
  6. 特許3964433 揚げ物器
  7. 特許3645610 境界線確認窓付き揚げ物器
  8. 特許3595850 揚げ物器
  9. 特許2726971 フライヤー
  10. 実登3016622 水位警報機能を備えた揚げ物器
  11. 実登3015508 水温上昇の表示機能を備えた揚げ物器

 

リコー機器のウォーターフライヤーは4件の登録特許に守られていることが分かります。さらに、この4件についてespacenetでパテントファミリーを調べてみたところ、以下の2件については以下のような対応外国特許があることが分かりました。

 

特許3964433 揚げ物器

  • AU2003264398A1
  • BR0314168A
  • CN1681426A
  • EP1547501A1
  • KR20050042492A
  • US7231918B2 (US2005252506A1)
  • WO2004023955A1

 

特許3595850 揚げ物器

  • CN1058384C(CN1119063A)
  • DE69500867D
  • EP0682903B1(EP0682903A1)
  • ES2108511T
  • KR100225094B
  • US5632266A

 

外国へも出願して、特許3595850 揚げ物器については米国・欧州・中国・韓国で特許を権利化していることが分かります。

 

リコー機器のように技術力をベースに、特許を有効的に取得・活用して、全世界的に活躍できる企業がもっと増えてくれば、もっと日本の中小企業も活性化してきますね。

 

この「身近な特許」、「ニュースな特許」でもリコー機器のような特許をベースとして活躍している企業の特許を取り上げていくようにしていきたいと考えています。