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1ヶ月ほど前のニュースですが、

 

禁煙?分煙? 対応分かれるJR各社(産経新聞)

 

という記事に目が止まりました。

 

私は喫煙者で、新幹線で大阪や名古屋に出張する際も喫煙車両に乗ります。喫煙車両に乗ると、ニオイがつくので嫌なんですが・・・禁煙車両に乗っていて、タバコを吸いたくなったら喫煙車両へ移動する、というのは面倒くさいので。

 

産経新聞の記事によれば、

 

いち早く昨年3月からエリア内発着の列車を全面禁煙にしたのはJR北海道。今年3月からは寝台特急以外はすべて禁煙にする。

 

東日本も3月からすべての新幹線と、寝台列車を除く特急を全面禁煙にする。17年末から長野新幹線と一部の特急を試験的に全面禁煙にしていたが、「それでも乗車率は落ちなかった」ことが背景にある。

 

 

とのことで、よく利用する東海道新幹線も3月から全面禁煙になるようです。喫煙車両がなくなる代わりに、喫煙ルームが設置されます(記事の写真参照)。

 

JR各社が禁煙化の流れにどのような対応をしているのか、特許出願から見てみました。

 

■特許検索

 

特許電子図書館IPDLの公報テキスト検索で、

 

【出願人/権利者】 旅客鉄道

【要約+請求の範囲】 たばこ タバコ 煙 (OR)

 

と検索しました。JR東日本は「東日本旅客鉄道」ですので、JR各社を検索するために「旅客鉄道」で検索しています。この結果、11件ヒットしました。

 

■ヒットした公報

 

ヒットした11件の公報番号と発明の名称は以下のようになります。

 

01. 特開2007-031973 鉄道用トンネル洗浄装置
02. 特開2005-220692 喫煙ルーム
03. 特開2002-175354 指定席予約システム
04. 特開2002-013409 ディーゼルエンジンの黒煙浄化装置
05. 特開2001-280122 ディーゼルエンジンの黒煙浄化装置
06. 特開2001-207829 気動車用黒煙除去装置
07. 特開平09-193793 気流壁型の客室内の分煙装置及び分煙方法
08. 特開平09-193792 気流偏倚型の客室内の分煙装置及び分煙方法
09. 特開平08-011518 車両室内の分煙方法および分煙構造

10. 特開平07-179889 喫煙由来着色脱色剤
11. 特開平06-012012 車掌用現車訓練模擬装置

 

検索キーワードの「煙」によって、禁煙・喫煙とは関係のない公報もヒットしてしまいました。内容を確認すると、赤字でハイライトした4件が禁煙車両・分煙車両関連でした。この4件について紹介したいと思います。

 

4件ともJR東日本(東日本旅客鉄道)が出願人となっていました。また4件中3件は日本たばこ産業との共願案件です。

 

産経新聞の記事に取り上げられているような車内喫煙ルーム関連の特許はありませんでした(特開2005-220692の「喫煙ルーム」は主に屋外用)。

 

■JR東日本の禁煙車両・分煙車両関連特許

 

2005220692 【発明の名称】喫煙ルーム
【出願番号】特願2004-32008
【出願日】平成16年2月9日
【公開番号】特開2005-220692
【公開日】平成17年8月18日
【出願人】東日本旅客鉄道株式会社,ジェイアール東日本ビルテック株式会社,新日軽株式会社
【要約】
【課題】屋外に簡易に設置でき、かつ排煙効率のよい喫煙ルームを提供する。
【解決手段】床面に箱形の骨組2を立設し、骨組2の側面に側面パネル20を設けると共に、上面に天井パネル40を設けてなる構造体であって、骨組2には側面の室外側に側面パネル20とその上方に設けられる透明パネル21とからなる壁面ユニット3と、引戸30の周囲に側面パネル20と透明パネル21を設けてなる出入口ユニット4とを固定すると共に、上面の室外側に排煙用開口部41を備えた天井パネル40に排煙設備42を連結してなる天井ユニット5を固定し、側面パネル20は下方部に吸気用開口部22を有し、吸気用開口部22から吸引された外気が排煙用開口部41から排出される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
骨組の側面に側面パネルを設けると共に、上面に天井パネルを設けてなる箱形の構造体であって、上記天井パネルは排煙用開口部を備え、上記側面パネルは下方部に吸気用開口部を有し、該吸気用開口部から吸引された外気が上記排煙用開口部から排出されることを特徴とする喫煙ルーム。

 

 

H09193793 【発明の名称】気流壁型の客室内の分煙装置及び分煙 方法
【出願番号】特願平8-6113
【出願日】平成8年(1996)1月17日
【公開番号】特開平9-193793
【公開日】平成9年(1997)7月29日
【出願人】日本たばこ産業株式会社,東日本旅客鉄道株式会社,川崎重工業株式会社
【要約】
【課題】 客室内の隣接した喫煙 席領域と禁煙 席領域との間にて仕切りを設けることなく分煙 を効果的に行え、また、そのメンテナンスをも容易となる気流壁型の客室内の分煙 装置及び分煙 方法を提供する。
【解決手段】 分煙 方法を実施する分煙 装置は、客室4における喫煙 席領域の天井に設けられた一対のリターン口56を備えており、これらリターン口56は客室4内の空気を吸い込むことによって、喫煙 席領域と禁煙 席領域との間の境界部分に客室4の床から天井、そして、一対のリターン口56に向かう空気の上昇流を発生させる。一対のリターン口56に吸い込まれた空気は浄化処理された後、一対の給気口10から客室4内に戻される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 客室の天井に設けられた給気口から、前記客室内を互いに隣接して区分した喫煙 席領域及び禁煙 席領域の双方に空気を給気する給気手段と、前記喫煙 席領域及び前記禁煙 席領域の双方の下部から空気を客室外に排気する排気手段と、前記喫煙 席領域の天井部分に設けられたリターン口を有し、このリターン口から前記客室内の空気を吸い込むことで、少なくとも前記喫煙 席領域と前記禁煙 席領域との間の境界部分に空気の上昇流を発生させ、前記リターン口から吸い込んだ空気を浄化処理した後、前記給気手段の前記給気口から前記客室内に戻す空気循環手段とを具備したことを特徴とする気流壁型の客室内の分煙 装置。

 

 

H09193792 【発明の名称】気流偏倚型の客室内の分煙 装置及び分煙 方法
【出願番号】特願平8-6112
【出願日】平成8年(1996)1月17日
【公開番号】特開平9-193792
【公開日】平成9年(1997)7月29日
【出願人】日本たばこ産業株式会社,東日本旅客鉄道株式会社,川崎重工業株式会社
【要約】
【課題】 客室内に仕切り壁を設けることなく、客室内にて隣接した喫煙 席領域と禁煙 席領域との間での分煙 を良好に行うことができる気流偏倚型の客室内の分煙 装置及び分煙 方法を提供する。
【解決手段】 分煙 方法を実施する分煙 装置は、客室24の天井に設けられ、客室24の喫煙 席領域及び禁煙 席領域にそれぞれ空気を給気し、その横断面に沿って流れる旋回空気流を発生させる喫煙 側給気口部分28a及び禁煙 側給気口部分28bと、客室24の床面に設けられ、禁煙 席領域側よりも喫煙 席領域側からの吸い込み量を大として空気を吸い込み、吸い込んだ空気を喫煙 側及び禁煙 側給気口部分に戻すためのリターン口34と、喫煙 席領域のリターン口34から吸い込んだ空気を浄化する脱臭・集塵器60と、喫煙 席領域のみに設けられ、客室24内の空気を客室外に排気する排気口44とを備えており、リターン口34への空気の吸い込み及び排気口44からの空気の排気により、喫煙 席領域と禁煙 席領域との間の境界部分の旋回空気流には喫煙 席領域側に向かう運動成分が与えられる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 客室の天井に設けられた給気口から、前記客室内を互いに隣接して区分した喫煙 席領域及び禁煙 席領域の双方に空気を給気し、これら喫煙 席領域及び禁煙 席領域にその横断面に沿って流れる旋回空気流を発生させる給気手段と、前記客室の床面に設けられたリターン口から前記喫煙 席領域及び前記禁煙 席領域内の空気を吸い込み、これら吸い込んだ空気を前記給気口から前記喫煙 席領域及び前記禁煙 席領域内にそれぞれ戻して循環させる空気循環手段と、前記禁煙 席領域側に比べて前記喫煙 席領域側のリターン口からの空気の吸い込み量を大とする一方、前記喫煙 席領域のみに設けた排気口から空気を客室外に排気し、少なくとも前記喫煙 席領域と前記禁煙 席領域との間の境界部分に発生する旋回空気流に前記喫煙 席領域側に向かう運動成分を与える気流制御手段とを具備したことを特徴とする気流偏倚型の客室内の分煙 装置。

 

 

H08011518 【発明の名称】車両室内の分煙 方法および分煙 構造
【出願番号】特願平6-6942
【出願日】平成6年(1994)1月26日
【公開番号】特開平8-11518
【公開日】平成8年(1996)1月16日
【出願人】東日本旅客鉄道株式会社,日本たばこ 産業株式会社,近畿車輌株式会社
【要約】
【目的】 同一車室内に隣接設定した喫煙 席領域側から禁煙 席領域側に煙 草の煙 や臭いを含んだ空気が流れ込まないようにして空調できるようにする。
【構成】 同一の車両室2内に隣接設定される喫煙 席領域2aと禁煙 席領域2bとの間を、双方間を人が行き来する通路4を残した仕切り壁5により仕切るとともに、喫煙 席領域2aおよび禁煙 席領域2b内の空気を吸気して空調処理した後、喫煙 席領域2aおよび禁煙 席領域2bに給気することにより空調を行い、喫煙 席領域2aの吸気量を禁煙 席領域2bの吸気量よりも多く設定することにより、禁煙 席領域2a側から喫煙 席領域2b側への気流6の流れを発生させて、喫煙 席領域2a側の煙 草の煙 や臭いを含む空気が禁煙 席領域2b側に流れないようにし、喫煙 席領域側2aから禁煙 席領域2b側を分煙 する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 同一の車両室内に隣接設定される喫煙 席領域と禁煙 席領域との間を、双方間を人が行き来する通路を残した仕切り壁により仕切るとともに、喫煙 席領域および禁煙 席領域内の空気を吸気して空調処理した後、喫煙 席領域および禁煙 席領域に給気することにより空調を行い、喫煙 席領域の吸気量を禁煙 席領域の吸気量よりも多く設定することにより、禁煙 席領域側から喫煙 席領域側への気流の流れを発生させて、喫煙 席領域側の煙 草の煙 や臭いを含む空気が禁煙 席領域側に流れないようにし、喫煙 席領域側から禁煙 席領域側を分煙 することを特徴とする車両室内の分煙 方法。