e-patent > コラム > ニュースな特許 > 日立の光ディスク特許訴訟・発明の対価訴訟

10月17日に日立製作所の元社員米沢成二氏が発明の対価を求めていた訴訟で判決が確定しました。

 

■ニュース

 

 

■日立製作所ニュースリリース

 

 

■裁判の流れ

 

 

判決の内容等については、他にいろいろと説明されていますのでここでは解説しません。その代わりに、この訴訟で争点をなっていた特許はどんな特許なのかを紹介しようと思います。

 

この裁判で争点となっていた特許は東京地方裁判所 平成10(ワ)16832の35~37pageに記載されています。日本特許3件と米国特許2件です。この米国特許2件は日本特許を基礎として米国に出願されたものなので、いわゆるパテントファミリーです。

 

さてそれでは内容を見て行きましょう。

 

■特許第1547005号
発明の名称:光学的情報処理装置
出願番号:特願昭52-111399号
出願日:昭和52年9月16日
公開番号:特開昭54-045156号
公開日:昭和54年4月10日
公告番号:特公昭62-011327号
公告日:昭和62年3月12日
登録番号:特許第1547005号
登録日:平成2年2月28日
特許請求の範囲1547005
(1) 光源と、該光源からのビームを媒体上に収束する光学系とからなる光学的情報処理装置において、上記光源は、縦方向と横方向で発散角の異なる楕円形状のビームを放出する半導体レーザであり、上記光学系は,該楕円形状ビームの横方向分布の半値幅以内になる円形開口を有し、上記ビームが上記媒体上にほぼ円形状のスポットとして収束されることを特徴とする光学的情報処理装置。

 

■特許第0981978号 (対応米国特許:US4223187)
発明の名称:情報記録再生方法,その装置及びその記録媒体
出願番号:特願昭48-012968
出願日:昭和48年2月2日
公開番号:特開昭49-103515
公開日:昭和49年10月1日
公告番号:特公昭54-015727
公告日:昭和54年6月16日
登録番号:特許第0981978号
登録日:昭和54年12月27日
特許請求の範囲
0981978_1 0981978_2  (1) 回転する記録媒体上に情報信号によって変調された加工ビームを照射して、情報溝を形成することにより情報を記録しておき、回転する該記録媒体上の上記情報溝に光ビームを照射し、発生する二次光を電気信号に変換して上記情報を再生する情報記録再生方法において、記録時に、上記情報溝の形成方向と直角方向に微少振動を与えて上記情報溝を形成し、再生時に、上記電気信号と、上記微少振動と同位相の信号とを用いて上記情報溝と上記光ビームとのずれを検出し、それによって該ずれを補正しながら上記情報を再生することを特徴とする情報記録再生方法。

 

 

■特許第1291864号 (対応米国特許:US4067044)
発明の名称:情報再生方法及びその装置
出願番号:特願昭50-014401
出願日:昭和50年2月5日
公開番号:特開昭51-090224
公開日:昭和51年8月7日
公告番号:特公昭60-011374
公告日:昭和60年3月25日
登録番号:特許第1291864号
登録日:昭和60年11月29日
特許請求の範囲
1291864  (1) 同期検出用標準信号と情報信号とを加えた信号によって変調された照射ビームを、上記同期検出用標準信号と同一周波数、位相の信号によって形成すべき情報溝に垂直な方向に振動させながら記録媒体上に照射して、該記録媒体上に上記同期検出用標準信号と上記情報信号とを記録した情報溝を形成しておき、該記録媒体上の上記情報溝に光ビームを照射し、発生する二次光を電気信号に変換し、該電気信号から上記情報溝の振動周波数成分と上記同期検出用標準信号とを検出し、その検出した両信号を用いて上記情報溝と上記光ビームとのずれを検出し、それによって上記情報溝をトラッキングしながら上記情報信号を再生する情報再生方法において、上記同期検出用標準信号の周波数を上記情報溝が形成される位置に応じて変化させて上記情報溝を形成し、上記電気信号から検出された上記同期検出用標準信号と所望の情報溝の同期検出用標準信号とを比較し、それによって所望の情報溝を検索して、該所望の情報溝をトラッキングしながら該所望の情報溝に記録された上記情報信号を再生することを特徴とする情報再生方法。

 

★特許検索のコツ~特許・実用新案文献番号索引照会~

 

裁判所の資料東京地方裁判所 平成10(ワ)16832には、日本の登録番号しか記載されていません。

 

現在の特許制度では出願→公開→登録という流れになっていますが、改正前は出願→公開→公告→登録という流れになっていました。

 

現在の制度では公開公報と登録公報の2回公報が発行されます(もちろん登録されればの話ですが・・・)。

 

しかし昔の制度では公開公報と公告公報の2回公報が発行されており、登録公報は発行されていませんでした。つまり昔の登録公報は特許電子図書館IPDLでは調べることができないのです。

 

登録番号が2500001以降のものは登録公報が発行されていますが、今回の日立特許訴訟の資料に記載されている1547005、0981978、1291864のように2500001未満の番号については登録公報は見ることができません。

 

それでは、どうすれば良いのか?以前の制度では登録になる前に公告公報が発行されますので、公告番号を知れば登録とほぼ同じ状態の明細書を知ることができます(公告後に明細書の内容が変更されることもあるため、公告公報の内容と登録時の内容が全く同じであるという保証はありません)。

 

登録番号から公告番号を調べるためには、

 

特許・実用新案文献番号索引照会

 

を使います。このサービスは「登録番号は分かるけど公開番号が分からない!」とか、「出願番号が分かるんだけど登録になっているか調べたい」というような場合に役立ちます。