e-patent > コラム > ニュースな特許 > 日亜化学の白色LED特許網

2006年3月23日付けの日亜化学工業のプレスリリースで、

 

白色LED特許網の構築について

 

が公表されました。このプレスリリースには6件の日本国登録特許が掲載されています。

 

【登録番号】     【発明の名称】
特許第2900928号  発光ダイオード
特許第2927279号  発光ダイオード
特許第3503139号  発光装置と表示装置
特許第3700502号  発光ダイオード
特許第3724490号  発光ダイオード
特許第3724498号  発光ダイオード

 

各特許の内容を見ていく前に、

 

日亜は、今後も日亜の知的財産権を保護するために、いかなる企業に対しても、全世界的において、適切な措置を講じ続ける所存です

 

とプレスリリースに記載されていますので、当然外国特許もあるだろうということで、esp@cenetのNumber Searchで海外出願を調べてみました。その結果、

 

【登録番号】     【海外出願】
特許第2900928号  対応外国特許なし
特許第2927279号  EP特許,US特許など多数
特許第3503139号  EP特許,US特許など多数
特許第3700502号  EP特許,US特許など多数
特許第3724490号  対応外国特許なし
特許第3724498号  対応外国特許なし

 

となりました。特許第2927279号、特許第3503139号、特許第3700502号の3件には対応外国特許が多数あり、全世界で約70件の特許網を構築していると考えられます。

 

以下に、6件の特許を紹介していきますが、6件中3件に中村修二氏が発明者として登場しています。なぜか中村修二氏が発明者となっている特許3件には対応外国特許がありません。

 

■特許第2900928号  発光ダイオード
Nichia_2900928

【発明の名称】発光ダイオード
【出願番号】特願平9-306393
【分割の表示】特願平3-336011の分割
【出願日】平成3年(1991)11月25日
【公開番号】特開平10-93146
【公開日】平成10年(1998)4月10日
【特許番号】第2900928号
【登録日】平成11年(1999)3月19日
【発行日】平成11年(1999)6月2日
【特許権者】日亜化学工業株式会社
【発明者】多田津 芳昭、中村 修二
【特許請求の範囲】
【請求項1】 メタル上の発光素子(11)と、この発光素子(11)全体を包囲する樹脂モールド中に発光素子(11)からの波長により励起されて、励起波長と異なる波長の蛍光を出す蛍光染料又は蛍光顔料が添加された発光ダイオードにおいて、前記記蛍光染料又は蛍光顔料(5)は、発光素子からの可視光により励起されて、励起波長よりも長波長の可視光を出すと共に、前記発光素子は、サファイア基板上に青色の可視光を発光するn型およびp型に積層されてなる窒化ガリウム系化合物半導体を備え、この窒化ガリウム系化合物半導体からなる発光素子(11)は、メタルに対向する面の反対側に位置する同一面側に、一対の電極を金線によりワイヤボンドして接続しており、一方の電極はn型窒化ガリウム系化合物半導体の表面を露出させた部分に接続されたオーミック電極であることを特徴とする発光ダイオード。

 

■特許第2927279号  発光ダイオード

Nichia_2927279

【発明の名称】発光ダイオード
【出願番号】特願平9-218149
【出願日】平成9年(1997)7月28日
【公開番号】特開平10-242513
【公開日】平成10年(1998)9月11日
【特許番号】第2927279号
【登録日】平成11年(1999)5月14日
【発行日】平成11年(1999)7月28日
【特許権者】日亜化学工業株式会社
【発明者】清水 義則、阪野 顕正
【特許請求の範囲】
【請求項1】 マウント・リードのカップ内に配置させた発光層が窒化ガリウム系化合物半導体であるLEDチップと、該LEDチップと導電性ワイヤーを用いて電気的に接続させたインナー・リードと、前記LEDチップが発光した光によって励起され発光する蛍光体を含有する透明樹脂を前記カップ内に充填させたコーティング部材と、該コーティング部材、LEDチップ、導電性ワイヤー及びマウント・リードとインナーリードの先端を被覆するモールド部材とを有する発光ダイオードであって、前記LEDチップは、発光スペクトルが400nmから530nmの単色性ピーク波長を発光し、前記蛍光体は(RE1-xSmx)3(AlyGa1-y)5O12:Ceであり、且つLEDチップからの光及び蛍光体からの光はモールド部材を透過することによって白色系が発光可能なことを特徴とする発光ダイオード。ただし、0≦x<1、0≦y≦1、REは、Y、Gdから選択される少なくとも1種である。

 

■特許第3503139号  発光装置と表示装置

Nichia_3503139

【発明の名称】発光装置と表示装置
【出願番号】特願平10-508693
【出願日】平成9年7月29日
【国際出願番号】PCT/JP97/02610
【国際公開番号】WO98/005078
【国際公開日】平成10年2月5日
【特許番号】特許第3503139号
【登録日】平成15年12月19日
【発行日】平成16年3月2日
【特許権者】日亜化学工業株式会社
【発明者】清水 義則、阪野 顕正、野口 泰延、森口 敏生
【特許請求の範囲】
【請求項1】発光層が半導体である発光素子と、該発光素子によって発光された光の一部を吸収して、吸収した光の波長と異なる波長を有する光を発光するフォトルミネセンス蛍光体とを備えた発光装置において、a)前記発光素子はその発光層がInを含む窒化ガリウム系半導体で、420~490nmの範囲にピーク波長を有する青色発光が可能であるLEDチップであり、b)前記フォトルミネセンス蛍光体が、上記発光素子の青色発光スペクトルの一部を吸収して510~600nm付近にピーク波長を有し、700~750nmまで裾をひくブロードな発光スペクトルを発光可能であるセリウム付活ガーネット系蛍光体であって、c)上記蛍光体の発光する510~600nm付近にピーク波長を有する発光スペクトルと、上記LEDチップからの上記蛍光体に吸収されない、420~490nmの範囲にピーク波長を有する幅をもった発光スペクトルとの混合により、両スペクトルが重なり合い、連続した合成スペクトルの白色光が発光可能であることを特徴とする発光装置。

 

■特許第3700502号  発光ダイオード

Nichia_3700502 【発明の名称】発光ダイオード
【出願番号】特願平11-331293
【出願日】平成11年11月22日
【分割の表示】特願平10-508693の分割
【原出願日】平成9年7月29日
【公開番号】特開2000-208815
【公開日】平成12年7月28日
【特許番号】特許第3700502号
【登録日】平成17年7月22日
【発行日】平成17年9月28日
【特許権者】日亜化学工業株式会社
【発明者】清水 義則、阪野 顕正、野口 泰延、森口 敏生
【特許請求の範囲】
【請求項1】量子井戸構造をとると共に、発光層がInを含む窒化ガリウム系半導体から成り、420~490nmの範囲に発光スペクトルのピークを有するLEDチップと、
前記LEDチップの近傍に配置された透光性樹脂と、
前記透光性樹脂に含有されるフォトルミネッセンスの蛍光体であって、前記LEDチップの青色発光を一部吸収して、530~570nmにピークを有し、少なくとも700nmまで裾をひく発光スペクトルを発光可能であり、ガーネット構造をとると共にセリウムを含有するフォトルミネッセンスの蛍光体と、を具え、
前記LEDチップから出て前記フォトルミネッセンスの蛍光体に吸収されずに通過した光の発光スペクトルと、前記フォトルミネッセンスの蛍光体から出た光の発光スペクトルとが互いに重なり合い、両発光スペクトルの混合により白色系の光を発光可能なことを特徴とする発光ダイオード。

 

■特許第3724490号  発光ダイオード

Nichia_3724490 【発明の名称】発光ダイオード
【出願番号】特願2004-11214
【出願日】平成16年1月19日
【分割の表示】特願2003-67318(P2003-67318)の分割
【原出願日】平成3年11月25日
【公開番号】特開2004-158873
【公開日】平成16年6月3日
【特許番号】特許第3724490号
【登録日】平成17年9月30日
【発行日】平成17年12月7日
【特許権者】日亜化学工業株式会社
【発明者】多田津 芳昭、中村 修二
【特許請求の範囲】
【請求項1】凹状部分のメタル上に配置される発光素子を樹脂で包囲している発光ダイオードにおいて、
前記発光素子は、n型及びp型に積層されてなる窒化ガリウム系化合物半導体であり、前記発光素子の電極とメタルとを金線によりワイヤボンドされて電気的に接続しており、前記樹脂には、前記発光素子からの光により励起されて、励起波長よりも長波長の可視光を出して発光ダイオードの色補正をすると共に、視感度を良くする蛍光染料又は蛍光顔料が添加されており、かつ、断面において凸状に前記樹脂を形成してなる発光ダイオード。

 

■特許第3724498号  発光ダイオード

Nichia_3724498 【発明の名称】発光ダイオード
【出願番号】特願2004-280288
【出願日】平成16年9月27日
【分割の表示】特願2003-67318(P2003-67318)の分割
【原出願日】平成3年11月25日
【公開番号】特開2004-363635
【公開日】平成16年12月24日
【特許番号】特許第3724498号
【登録日】平成17年9月30日
【発行日】平成17年12月7日
【特許権者】日亜化学工業株式会社
【発明者】多田津 芳昭、中村 修二
【特許請求の範囲】
【請求項1】発光素子を樹脂で包囲してなる発光ダイオードにおいて、
前記発光素子は青色領域に発光ピークを有する可視光を発光し、n型及びp型に積層されてなる窒化ガリウム系化合物半導体発光素子であって、
前記発光素子を包囲する樹脂中に蛍光染料又は蛍光顔料が添加されており、
前記蛍光染料又は蛍光顔料は420nm~440nm付近の波長によって励起されて発光するものであり、
前記蛍光染料又は蛍光顔料は発光素子からの可視光により励起されて、励起波長よりも長波長の可視光を出して発光ダイオードの視感度を良くすることを特徴とする発光ダイオード。